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表情フィードバック仮説、ふたたび再現に失敗

2016年10月17日 10時07分 (2016年10月17日 21時40分 更新)


先行研究を再現しようとしたら、異なる結果が導かれた...。

これまでに発表された研究結果が本当に正しいか調べる再現実験というものがあります。これによって再現できなかった心理学の理論のひとつ、「表情フィードバック仮説」をご存知でしょうか?

筋肉を使って感情を誘導させる実験によって、笑顔をつくれば人は幸せを感じ、しかめっ面をすれば悲しくなる...という人間の心理状況を分析したこの仮説。手汗が出ることや心臓の鼓動が速まることは緊張や恐怖の結果ではなく原因だと考えた19世紀アメリカの心理学ウィリアム・ジェームズにはじまり、1988年のドイツでの研究など、この考えを支持する研究はいくつも存在します。

ところが昨年、バージニア大学で行なわれた再現実験で100回にわたる検証によって明らかになったのは、3分の1の割合で表情フィードバック仮説が証明できなかったという事実でした。

さらにこの結果は、一度でなくその後も示されます。

学術誌Perspectives on Psychological Scienceで公開されたのは、アムステルダム大学と世界中の研究室による新たな再現実験の結果。しかも実験を提案したのは、ほかでもなく先ほど紹介した1988年の研究論文の筆頭著者である心理学者のFritz Strackさんです。

この実験で示されたのは、またもや表情フィードバック仮説を証明できないという結果でした。再現実験に携わった研究室のうち、9つは表情フィードバック仮説と同様の結果が得られ、その他8つの研究室ではエビデンスが取れなかったことが明らかにされました。

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