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「叱られてもどこかうれしい」 92歳・現役料理研究家の言葉が腹落ちするワケ

2017年9月14日 17時30分 (2017年9月25日 11時42分 更新)

『いのち愛しむ、人生キッチン 92歳の現役料理家・タミ先生のみつけた幸福術』桧山 タミ 文藝春秋

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 「人生80年」時代に入り、人はいったい何歳まで現役でいるのか。「人手不足」や将来の「年金受給」の問題で、老人になってもなかなか引退させてもらえないというのが、今の日本の現状かもしれません。

 92歳の現役料理研究家、桧山タミさん。料理教室を開いてから60年近くが経ちます。「人生100年」を実践していますが、著作『いのち愛しむ、人生キッチン』の中には、"台所好きの食いしんぼう"を自認する先生が、台所で見つけた"幸福術"が散りばめられています。

 西欧料理の講師としてそのキャリアは始まりましたが、46歳の時に伝統的な「日本の家庭料理」の指導へと方向変換。まわりの料理関係者が相次いで病に倒れたり、世界各地へ食の旅に出かけて「自分の生きる土地に合ったものを食べる」大切さを知ったりしたことがきっかけでした。生徒は激減したそうですが、信念をもって「健やかなからだをつくるための家庭料理こそ自分が心から伝えたい料理の道」と決意したのです。

 タミ先生の料理教室は生徒から「人生塾」とひそかに名づけられているそう。20代から70代までの生徒がおり、40年50年と教室に通いつづける人も。「ときどき、背を向けているタミ先生から『あら、まな板の音がヘン。切り方が違うよ』と声が飛んできます(笑)。手順通りにしていても、心ここにあらずで包丁を握っていると、『あなた、今日は料理をしていない』とぴしゃりと正され、背筋がしゃんとします」とのこと。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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