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同僚の解雇かボーナスか? 働く人々それぞれの事情

2018年1月13日 18時00分 (2018年1月15日 14時26分 更新)
新しい年を迎えて私たちが思うのは、「今年も無事に過ごせますように」ということだ。「無事」は自分や家族の健康から仕事や人間関係などさまざまだが、多くの人が気になるのは雇用及び生活の安定だろう。

日本は失業率は下がり、景気拡大が続いていると言われる。有効求人倍率は昨年、バブル期のピークを越えて1.5倍台に乗った。しかし、生活に余裕が出てきたという声はあまり聞かれない。名目賃金の上昇率に対して、物価はそれ以上に上昇しているからだ。また近年では、契約期間の短い臨時労働者の求人も多くなってきているという。

世界に目を向けると、この10年間で世界全体の富は27%増大したが、貧富の格差はいっそう広がったとする報告がある。一握りの富裕層を除いて、誰も彼もが生活の防衛に汲々としなければならない状況は、この先もずっと続きそうだ。

さて、今回紹介するのは、ベルギー・フランス・イタリア合作の2014年の作品『サンドラの週末』(ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督)。雇用者と被雇用者、雇用者同士のぬきさしならない関係性の中に、現代の庶民の切実な生活感を浮かび上がらせた佳作である。

ソーラーパネルの工場で働くサンドラ(マリオン・コティヤール )は、夫と二人の子どもと四人暮らし。うつ病の治療で休職していたが、やっと職場に戻れることになった。

ところがその直前の金曜日、社長がサンドラの同僚たちに対し「サンドラの復職か、ボーナス1000ユーロ(日本円で12万円弱)か」を投票で選ばせ、16人中14人がボーナスを希望したので自分はクビになるという話を聞く。
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