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「酒を飲みたい」欲求は遺伝子によって決められていた!?

2011年4月19日 08時00分 (2011年4月21日 08時54分 更新)

研究者が酒癖に関する遺伝子を見つけた。インペリアル・カレッジ・ロンドンとキングス・カレッジ・ロンドンが率いる国際研究プロジェクトの調査で、AUTS2と呼ばれる遺伝子がアルコールの消費量に影響していることが判明したのだ。

AUTS2はもともと自閉症や注意欠陥・多動性障害と関連する遺伝子であることが研究でわかっていた。この遺伝子の働きはまだ解明されていないが、調査によると珍しいタイプのAUTS2遺伝子を持っている人は、よくあるタイプを持っている人と比べてアルコール消費量が5パーセント低かったのである。

AUTS2は、欲求や快楽に関する刺激に反応する脳の「報酬系」において最も活発な遺伝子である。つまり、アルコールが飲みたいという欲求をこの遺伝子が制御しているかもしれないということだ。

今回の調査で研究チームは、被験者2万6000人のDNAサンプルを分析してアルコールの消費量に影響する遺伝子を探し、さらにこの調査結果を2万1000人の被験者を使ったもう一つの調査結果と照らし合わせた。その上で、AUTS2のメッセンジャーRNA(遺伝子から情報を読み取りタンパク質を生成するためのメッセンジャー)が脳内にどれだけ存在しているかを調べたところ、低いアルコール消費量と関連する遺伝子タイプを持つ人の脳でより多くのメッセンジャーRNAが生成されていた。AUTS2は、アルコール消費量が低い人の脳で活発に活動しているのだ。

「人間がアルコールを飲む理由は様々だが、今回特定された遺伝子が飲酒習慣に関係していることが分かり、『アルコールを飲む』という行為の生物学的根拠をより深く理解することができる。これはアルコールの乱用や依存症の一人一人に合った予防法および治療を開拓するための重要な一歩である」と研究チームのガンター・シューマン教授は話す。

遺伝子が飲酒の習慣をコントロールしているということは興味深いが、酒癖を遺伝子のせいにして開き直らずに、自分の傾向を理解した上で遺伝子に負けない人間になることも大切なのではないだろうか。

(記者:Kanako Otomo)

参照元:physorg.comdailymail.co.uk

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