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遺骨が昔から大切に扱われていたと思ったら大間違い!いつから変わった?

2016年11月13日 18時00分 (2016年11月18日 17時37分 更新)

遺骨が昔から大切に扱われていたと思ったら大間違い!いつから変わった?

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葬儀の一部においては、火葬・埋葬方法の多様化も生んでいる。特に遺骨の取り扱いについては、日々興味をそそる考え方が現れている。以前配信したコラムでも、「世界の中心で、愛をさけぶ」に関連した散骨や、海にまく海洋葬、ロケットに積み込む宇宙葬などを取り上げてきた。しかし実際のところ、人々は自分を死後どのように扱って欲しいと思っているのだろうか。「教えて!goo」「死んだ後自分の灰はどうしたい?」といった質問が寄せられている。

■遺骨や遺灰にもやはり愛着がある

質問者は火葬を前提とした上で、その後の遺骨や遺灰をどこに、どのように処理して欲しいか聞いている。これに対してどの回答も、死後の肉体を謂わば魂の抜け殻と考えがちな現代であっても、手厚く扱われたいようだ。

「趣味が山歩きですので、いつも歩く山の山頂に生えている木の根元とかそういうところに撒いてくれたらうれしいですけど」(umigame2さん)

「我が夫婦共に『散骨』派です。(中略)…子どもに墓守をさせる手間暇をかけたくないのもありますし。私たち自身も風に乗ってあちこちいけるからなぁーという考え」(motomoto12さん)

「土にかえすことで、生命は終わらず、続いていくのだと思えます。昨年死んだ犬を埋めたところは、何だか暖かく感じられます」(noname#181117さん)

他には、もうどうなってもいいからほっといてくれという意見もあった。

「灰になりたいです。ゴミとして、捨てても大丈夫なように。でも、骨残っちゃうんですよね……どうしよう……違反でなければ、ゴミとして処分してもらいたいです」(hyakkinmanさん)

概して、遺骨や遺灰は手厚く処理して欲しいのが、一般的な見解のようだ。これには、肉体にも「自分の意識」と呼ばれるものが死後にも残存しているという考えが根本にあるらしい。

■遺体を手厚く扱うようになったのは、戦後から!?

昨今ではこうして、自分の死後の処遇について、些かの憧れと夢を描きながら考えにふけることも可能だが、こうした発想は実は戦後から、さらに言えば、戦前にはなかった考えだという。こうした戦前の遺体の取り扱いについて、具体的な事件とともに、心に残る家族葬を行う葬儀アドバイザーに紹介していただいた。

「日本では遺体を火葬した際に骨揚げを行います。しかしこうした儀式が成り立つためには、火葬の際にある程度遺骨の形が残るようにできる技術があることが前提とされます。そのため、こうした技術が発達する前の時代の火葬では、遺骨は基本的に原型を留めていなかったようです。加えてかつての日本では、故人の魂は遺体や遺骨、特に火葬された遺骨には宿らないとする信仰が強かったため、肉親であっても遺骨へのこだわりは、現代に比べ希薄でした。それを象徴する事件もありました」

それを象徴する事件とは、具体的にはどのようなことがあったのだろうか。

「例えば『粉末状であるため拾えない遺骨を、買い受けて肥料にした』ことが、大審院(現在の最高裁判所)での判決で、無罪となった裁判です。大審院による判決では、『拾えないため骨壺に納められなかった残灰は、土砂と同じようなものなので、これを買い受けて肥料の原材料とすることは、死体遺棄罪には当たらない』とされました。また驚くことに『火葬した遺骨の残灰を肥料にするのは、当事件の発生地域では一般の慣習である』とも記されていました」

こうした大きく隔たった2つの時代における世界観のギャップは、私たちの視点が目に見えるものから、見えない精神的な、はたまたスピリチュアルな段階へと移行した過程を映し出している。現在と過去の遺骨の扱い方について、みなさんはどう思われるだろうか。

●専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー
「葬儀の参列者を遺族や近親者など、本当に故人を亡くした悲しみを共有できる方だけに限定」し、「世間体を重視している感のある告別式を簡素化」する家族葬の提案を行う。

(樹木悠)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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