全国各地で観測史上最高気温を更新するなど、記録的な猛暑となっている2018年の夏。そこで今回は、「goo天気」に掲載されている地上気象観測データとdメニューの検索ログから、7月の猛暑について検証してみました。


今年は那覇よりも東京、大阪、名古屋が暑い?

まずは「goo天気」に掲載されている今年7月の最高気温を、東京・大阪・名古屋の3大都市と、那覇を比較したグラフで見ていきましょう。
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歴代最高気温を更新! 今年の記録的猛暑を振り返る

那覇の平均が30.8℃だったのに対して、東京は32.6℃、大阪は34.1℃、そして名古屋は34.4℃と、いずれも最高気温が那覇を上回っていました。
また猛暑日を記録した日数を確認すると、那覇は1日も35℃を上回ることはありませんでした。一方の3大都市では、東京が5日、大阪が14日、名古屋については実に16日も猛暑日を記録しており、「goo天気」の地上気象観測データでは都市部の暑さが読み取れる結果となりました。

50年前の各地の最高気温は?

続いて今から50年前、1968年7月の各地における最高気温についても見ていきましょう。
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50年前に猛暑日を記録したのは名古屋だけで、7月下旬のわずか3日のみという結果でした。
東京と大阪については、猛暑日は1日も記録されていません。一方の那覇も猛暑日を記録した日はありませんでしたが、最高気温の平均は3大都市を上回る31.1℃を記録していました。

1968年と2018年の平均最高気温を比較してみると、那覇では31.1℃/30.8℃(0.3℃下降)とほとんど変化がありませんでした。しかし、東京では28.0℃/32.6℃(4.6℃上昇)、大阪では30.1℃/34.1℃(4.0℃上昇)、名古屋では29.6℃/34.4℃(4.8℃上昇)と、3大都市では4℃以上も上昇していました。
50年前と比較して3大都市の気温が上がっていることが、データからはっきりと分かりますね。

猛暑の時期に調べられていた検索ワードは?

ここからは、猛暑が話題になっていた時期に調べられていた「熱中症」「最高気温」「暑さ指数」を含む検索ワードを、ランキング形式で見ていきましょう。
検索期間は2018年7月1日~7月31日です。

1位 熱中症
2位 熱中症対策
3位 熱中症とは
4位 熱中症 症状
5位 最高気温
6位 今日の最高気温
7位 熱中症になったら
8位 熱中症の症状
9位 暑さ指数
10位 熱中症 初期症状

ランキングを見ていくと、半数以上の検索ワードが熱中症に関連したものでした。この理由としては、気象庁が7月23日に猛暑に関する異例の会見を開き、「命の危険がある暑さ。一つの災害と認識している」というコメントを出して熱中症への注意を呼びかけたことが考えられます。

昨年から今年にかけて「熱中症」での検索は?

ここでは、昨年と今年の7月における「熱中症」での検索数を比較してみたいと思います。
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昨年と比較すると、「熱中症」での検索は1.7倍に増えていました。
検索のピークだった今年7月18日は、総務省消防庁が7月9~15日の速報値として、1週間に全国で9,956人が熱中症で救急搬送されたことを発表した日でした。

続いて、「最高気温」と「暑さ指数」についても昨年と比較したグラフを見ていきましょう。
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「最高気温」「暑さ指数」での検索ピークは今年7月23日でした。同日は、埼玉県の熊谷で国内の歴代最高気温を更新したため、これらの検索ワードで調べている人が多かったようですね。ちなみに昨年との比較では、「最高気温」が3.0倍、「暑さ指数」が9.9倍と検索数を伸ばしています。
検索数の伸びが顕著だった「暑さ指数」については、熱中症の危険度を判断する数値としてテレビのニュース番組などでクローズアップされたこと、プールの開放を決める際の指標にしている小中学校があると報じられたことも、検索数が伸びた理由の一つかと思われます。


まだまだ油断は禁物、熱中症には要注意!

今回は7月の記録的な猛暑について色々と調べてみましたが、いかがだったでしょうか?
8月に入ってからも名古屋や岐阜県の美濃、金山で最高気温を更新するなど、まだまだ厳しい暑さが続いています。水分補給などの熱中症対策を万全にして、体調管理には十分に気をつけていきましょう!

データ提供:dメニュー検索数集計結果より(期間:2018年7月1日~7月31日)