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3週間で110万円を集めたゲームプロジェクト「モンケン」に言いたいこと

2013年5月16日 11時00分 ライター情報:池谷勇人

CAMPFIRE内「モンケン」プロジェクトページ。制作メンバーは黒川文雄さん(企画・原案)、飯田和敏さん(企画・仕様設計)、中村隆之さん(サウンド)、納口龍司さん(キャラクターイラスト・キャラクター世界観)の4人からなる「チーム・モンケン」。500円から支援可能で、3万円の「開発メンバー加入プラン」では、自分がモンケンの開発メンバーに加わることもできる。

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「モンケン」というプロジェクトがある。

知人のゲーム作家、飯田和敏さんが関わっているインディーズゲームで、現在はクラウドファンドサイト「CAMPFIRE」で開発資金を募集中だ。目標額は60日間で200万円。スタートから3週間でおよそ110万円を集めた。

何と言っても「巨人のドシン」を作った飯田さんの新作だ。もちろん成功してほしいと思うし、その志にも大いに賛同している。だけど実を言うと、僕はまだ「モンケン」に1円も出資していない。インディーズゲームを応援する1人として、どうしても言っておきたいことがあったからだ。


モンケンの意義はざっくり言うと2つある。1つは、飯田さんのように名の売れたクリエイターが、商業ゲームではなくインディーズゲームという場を選択したこと。2つめは、資金集めにクラウドファンディングという手法を取り入れたことだ。もはや自由なゲームを受容できなくなってきている商業ゲームへの決別と、遊びたい人がお金を払って、そのお金で作りたい人が作りたいゲームを作るーーという新しいゲーム制作手法の提案。成功すれば、日本のゲーム史に残る大きな一歩になるだろう。

でも、それならなぜ出資を迷う必要があるのか? 答えはシンプルで、「このゲームがどう面白いのかいまいち分からない」からだ。

モンケンがどんなゲームかは、CAMPFIREのページを見れば詳しく載っているのでそちらを見てほしい。でも、サイトのすみずみまで見ても、僕には肝心のモンケンがどんなゲームで、どんな風に面白いのかはよく分からなかった。

クレーンの先に取り付けられた鉄球で、ビルを破壊するゲームだということは分かる。でも、それだけではただの「Angry Birds」の二番煎じだ。「Angry Birds」が大ヒットし、今やド定番ジャンルとなったこの分野で、モンケンにしかない新しさ、面白さとはなんだろう? 飯田さんたちの志には賛同するし、ぜひ成功してほしい。だけど肝心のモンケンについては「遊んでみたい」という感情があまり沸いてこない。


日本ではまだあまり根付いていないクラウドファンディングだが、海外ではインディーズゲームのクラウドファンディングはかなり盛んで、僕も現在進行形で応援しているプロジェクトがいくつかある。

でも、最終的にお金を出すかどうかの判断は、常に「自分がそのゲームを遊びたいと思うかどうか」にゆだねることにしている。商業主義のルールに縛られることなく、ユーザーが本当に遊びたいもの、開発者が本当に作りたいものを実現するのがインディーズであり、それを支えるのがクラウドファンディングだ。

ライター情報

池谷勇人

ゲーム業界を中心に活動するフリーライター、でしたが、2012年にITmediaへ入社。現在はゆるふわニュースサイト「ねとらぼ」で記者をしております。

URL:Twitter:@tekken8810

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