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入試の問題の掲載料は1000円!〈作家あさのますみインタビューpart1〉

2012年2月15日 11時00分 ライター情報:丸本大輔

「おひさま絵本童話大賞」の受賞をきっかけに、執筆時のペンネームをひらがなに変えたあさのさん。“声優・浅野真澄”としては、「一騎当千」シリーズ(孫策伯符役)、「これが私の御主人様」(沢渡いずみ役)などのアニメで主演。「いばらの鳥」(ソ・ジョンウン役)など、海外ドラマや映画の吹き替えでも活躍しています。また、「アニスパ!」などラジオ番組のパーソナリティとしても人気。2007年の「第1回声優アワード」では、「ベストパーソナリティ賞」を受賞しました。

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だから、「誰も読んだことのない文章を探して、入試に使うんだよ」と言われて。ああ、なるほど、と。
――そんな情報、知りたく無かったですよね(笑)。
あさの ホント、そうですよね!(笑)。あと、入試の問題になるときは、先に連絡があるわけじゃないんです。情報漏洩の問題とかあるので。だから、その問題が過去問集に載る時に、「実はあなたの文章が何年の試験に……」って連絡が来ました。1000円と一緒に(笑)。
――掲載料1000円ですか……。それは微妙な気分になりそうですね(笑)。では、その当時は、初めてのエッセイ集を出した後、「次に何を書こうかな?」と思うような状況ではなかったのですね。
あさの はい。自分も本を出してみて、世の中の文章を書く仕事をしている人たちは、本当にすごいなと思って。声優って、誰かが描いた物に色を塗っていくような、例えるなら1を2にするような仕事なんですね。でも、作家さんのように完全にゼロの状態からものを作るのは、想像以上に難しくて。私なんかにできる仕事じゃないんだな、と。逆に書くことから遠ざかっていく感じでした(笑)。

●「1日か2日くらいですぐに書けた」

――ところが、2007年に、「第13回おひさま絵本童話大賞」の「童話部門最優秀賞」を受賞することになります。応募までの経緯は、文庫版『ひだまりゼリー』のあとがきに、かなり詳しく書かれていますが。絵本作家を目指して、勉強や研究をしてから応募をしたわけでは無いんですよね?
あさの 全然、勉強をしたこともなかったので、その後が大変というか。今も身についてないものがいっぱいあります。
――応募作の『ちいさなボタン、プッチ』は、どのくらいかけて書いた作品だったのですか?
あさの たぶん、1日か2日くらいですぐに書けたと思います。原稿用紙5枚くらいのお話なので。頭に浮かんだ時、結末まで浮かんでた感じで。それで書いたのは良いけど、このお話をどうしようかな……て。
――元々、誰かに読ませたりするつもりで書いたわけではないんですよね。
あさの はい。声優の仕事をしていただけに、逆に色々とハードルが高くて。例えば、出版社の編集者さんが知り合いだったりするんですけど。そういう人に見せて、「あ〜、面白くないわ……。でも、浅野さんとは仕事してるし。つまらないとも言えないよ。困ったな……」ってなるかも、と思ったら誰にも見せられなくて(笑)。見せないまま、もう勘違いするのは止めよう。お話を書くということは、選ばれた人だけができることであって、私なんかがこういうことをするのは失礼だ、って気持ちになって。しばらく、置いておいたんです。
(丸本大輔)

part2へ続く

ライター情報

丸本大輔

1974年生まれ。フリーライター。瀬戸内海で生まれ育ち、現在は東京の西側在住。インタビューを中心に活動。得意ジャンルは、アニメ、マンガ、サッカーなど。

URL:Twitter:@maru_working

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