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春のペンまつり2012開催! ノートビッグバン!『すごい文房具エクストラ』

2012年5月18日 11時00分 ライター情報:近藤正高

『すごい文房具エクストラ』(KKベストセラーズ)
2012年4月27日発売。表紙には「あなたの知らないところで、文房具はもっと進化していた!」というキャッチフレーズが踊る。シリーズ第3弾になってもまだまだ話題は尽きない。文房具好きは今回も必読です!

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三菱鉛筆の水性マーカー「ポスカ」というと、学校の発表やPOPを書いたりするのに使うものという印象がある。このように日本での一般的なイメージは文房具の域を出ないポスカだが、海外ではグラフィティライターが使う画材としてとらえられているという。

《インクを詰め替えたり、色を混ぜられたり、色やペン先のバリエーションも豊富。日本でもイージーな画材として手にするアーティストが結構いて、ペン先をなめしたり、墨汁みたいなものを混ぜてドリップするように改造してりする人もいます》

そう語るのは、ライブペインターとしてクラブなどで即興的に作品を描いている山尾光平だ。先頃刊行された『すごい文房具エクストラ』には、山尾の談話とともにその作品もいくつか掲載されているのだが、ポスカでここまで描けるのか! と驚かされる。

今回の『エクストラ』で3冊目となる『すごい文房具』シリーズは毎回、このような意外な文房具の使い方をはじめ、さまざまな切り口から文房具の世界へといざなう。ちなみに第1弾の『すごい文房具』、第2弾の『すごい文房具リターンズ』の刊行はそれぞれ一昨年と昨年の秋だったが(リンク先に示したとおり、いずれもエキレビ!で紹介済み)、今回は前作から1年も置かず春の刊行と、書店で見つけて不意打ちを食らった。

「春のペンまつり2012」「このノート100冊がすごい!」「BunBum 文房具使いこなしコーデ」などといったタイトルが並ぶパロディ精神、それも単なる言葉遊びには終わらずいちいち本気なので、毎度のことながらうならせる。とりわけ、本シリーズ常連である文具評論家&作家の古川耕と編集部がセレクトした「このノート100冊がすごい!」のページには、ずらりとノートの表紙が並び壮観だ。

この企画では、「正統派ノート」「特殊罫線ノート」「単機能ノート」「デジタル共存ノート」「高級ノート」「特殊ノート・その他のノート」に分類のうえトータルで100冊のノートが紹介されている。さらにそのまとめとして、前出の古川と他故壁氏(たこ・かべうじ。会社員&文房具トークユニット「ブングジャム」のブンボーグA)による「現代ノートの傾向と対策」と題する対談が掲載されている。その冒頭ではまず「総論」が語られていて、ざっくりと要約するとこんな感じ。

・対談冒頭の「総論」では、ここ数年でノートの種類は爆発的に増えた。古川はこれを“ノートビッグバン”と呼び、源泉のひとつとして2008年の『東大合格生のノートはかならず美しい』の発刊をあげる。
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ライター情報

近藤正高

ライター。1976年生まれ。エキレビ!では歴史・科学からドラマ・アイドルまで手広く執筆。著書に『タモリと戦後ニッポン』(講談社現代新書)など。愛知県在住。

URL:Culture Vulture

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