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なぜベイスターズは弱いのか『4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ 涙の球団史』

2013年7月25日 11時00分 ライター情報:オグマナオト

『4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ 涙の球団史』(村瀬秀信著/双葉社)
横浜スタジアムの脇を流れる大岡川で産湯をつかった著者が放つ、愛と笑いと涙の大洋ホエールズ&横浜ベイスターズ球団回想録。

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プロ野球ペナントレースはいよいよ後半戦へ。
例年通り団子状態のパ・リーグに対し、セ・リーグは巨人が抜け出てはいるが、3位以内のクライマックスシリーズ(CS)出場権の行方はまだまだわからない。特に注目すべきなのが、前半戦を4位で折り返した横浜DeNAベイスターズだ。
前半戦が最下位以外なのは2007年以来6年ぶり。2005年以来のAクラス=球団史上初のCS進出にも期待が持てる位置につけている。好調なのは順位だけではない。前半戦終了時点での平均入場者数は昨年から10.4%増。ファンの期待度が例年以上に違うのだ。

今年のベイスターズはこれまでと何が違うのか。
なぜ、5年連続で最下位&この10年間で9回もBクラスなのか。
そして、ベイスターズファンはなぜ弱くても応援し続けるのか。

『4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ 涙の球団史』は、そんなベイスターズにまつわるさまざまな「なぜ?」を、選手、OB、球団経営者など30人超へのインタビューを通してつまびらかにしていく。著者は村瀬秀信。ベイスターズファンとしても有名で、Numberにおけるベイスターズ記事で、愛するが故の人情話を展開し続けているスポーツライターだ。その村瀬が話を聞いた人名を並べるだけで、この本の本気具合がわかる。

平松政次、遠藤一彦、高木豊、山下大輔、田代富雄といったホエールズ時代のスター選手たち。
佐々木主浩、谷繁元信、石井琢朗、鈴木尚典、波留敏夫といった98年の日本一メンバー。
三浦大輔、内川聖一、古木克明、木塚敦志といった「暗黒期」を支えた主力選手たち。
近藤昭仁、中畑清、大堀隆、池田純といった歴代の監督や球団社長。

“4522敗”とは、1954年球団創設から2012年シーズン終了までの約半世紀にわたる総敗戦数。これは、プロ野球史において最多の数を誇るという。その「負け続けてきた歴史」を振り返ることで、これからのベイスターズの歩むべき道も見えてくる。

物語は98年のベイスターズ日本一から始まる。
98年の優勝時、後に監督に就任することになるとは露知らず、解説者席で「これから、ベイスターズの時代が来るかなという感じがしますね」と語った牛島和彦。それほどまでに98年のベイスターズは勢いがあり、20代の選手が中心で先が楽しみなチームだった。
だが、この「若さ」こそが後の暗黒時代の予兆だったと、当時のチームリーダーだった進藤達哉は語る。
「そう。

ライター情報

オグマナオト

福島県出身。『週刊野球太郎』『web R25』を中心にスポーツネタ、野球コラムを寄稿。構成した本に『木田優夫のプロ野球選手迷鑑』『福島のおきて』など。

URL:Twitter:@oguman1977

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