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今夜22時最終回!「タイムスクープハンター」オンエアを待ちながら、NHK歴史番組の歴史をたどろうよ

2011年7月14日 10時00分 ライター情報:近藤正高

『タイムスクープハンター タイムスクープ社オフィシャルブック』/学研パブリッシング
NHKの人気番組の情報をみっちりつめこんだオフィシャルブック。サブタイトルは「名もなき歴史の主役たち」。要潤演じる沢嶋雄一がインタビューで、「好きな歴史上の人物は?」と問われて、「海援隊の沢村惣之丞」と答えているが、それ、去年の大河ドラマ「龍馬伝」で要が演じた役じゃん!

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NHK総合の異色の歴史番組「タイムスクープハンター」のシーズン3が今夜(7月14日22時)、最終回をむかえる。歴史上の名もなき人びとの営みを記録するべく、未来から時空を超えてやって来たタイムスクープ社所属のジャーナリスト・沢嶋雄一(要潤)が、各時代のさまざまなできごとをレポートするという、いわば“フェイク・ドキュメンタリー”だ。

最終回を前に刊行された『タイムスクープハンター タイムスクープ社オフィシャルブック』(学研ムック)では、これまでの放送内容とともに、タイムスクープハンターに関する設定が事細かに紹介されている。出演者である要潤や杏がそれぞれ沢嶋雄一と古橋ミナミという番組中の登場人物としてインタビューで答えているのも面白い。ただし、スタッフへもその企画の経緯や制作上の苦労話など、そのあたりももうちょっとがっつり読みたかったところだけれども(ここらへんは、「マイコミジャーナル」での、制作統括の下田大樹と、監督の中尾浩之へのインタビューで補足したい)。

NHKでは現在、「タイムスクープハンター」以外にもさまざまな歴史番組が各チャンネルで放映されている。NHK最初の毎週定時の歴史番組は、1970年に登場した「日本史探訪」(1970~76年)とのことだが、現在放送中の「歴史秘話ヒストリア」はこの流れを汲む。ただ、あくまで個人の感想ながら、「ヒストリア」はどうもあっさりしていて、何となく食い足りない。かつてNHKのこの手の番組には、歴史に埋もれた新事実や、あるいは作家や学者による新説・異説がバシバシとりあげられていた気がするのだけれども……そう思う向きには、BSプレミアムで放映中の『BS歴史館』がおあつらえ向きかもしれない。「BS歴史館」はどちらかといえば世界史から多く題材をとり、日本のできごとをとりあげる場合でも、世界との関係からひもといたものが目立つのが特色だ。

BSプレミアムではもうひとつ、「らいじんぐ産~追跡!にっぽん産業史~」という番組も、戦後日本の生んだ数々のヒット商品の開発の歩みを丹念にたどっていて楽しめる。企画としてはひと昔前の人気番組「プロジェクトX」を思い起こさせるが、ひとつの商品の進化を比較的長いスパンでたどっているという点で異なる。また、アートディレクターである佐藤可士和の司会がわりとクールなこともあってか、湿っぽくなくていい。

Eテレ(旧・教育テレビ)に目を向けると、「さかのぼり日本史」という番組がこの4月より放映中だ。

ライター情報

近藤正高

ライター。1976年生まれ。エキレビ!では歴史・科学からドラマ・アイドルまで手広く執筆。著書に『タモリと戦後ニッポン』(講談社現代新書)など。愛知県在住。

URL:Culture Vulture

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