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今夜緊急ロードSHOW「紅の豚」の宮崎駿はパンツ半脱ぎなのか

2013年9月6日 11時00分 ライター情報:たまごまご

この欲望のカットを宣伝に持ってくるあたり、実にわかってる! 宮崎駿引退のニュースにあわせて急遽放映されることになった『紅の豚』。宮崎駿の中にも、また弟子とも言える庵野秀明の中にも、『紅の豚』へのエンタテイメント性とむき出しになっていない欲望の葛藤という、複雑な思いがありました。

[拡大写真]

宮崎駿が長編映画を引退する、というニュースにあわせ、今晩は急遽『紅の豚』が放映されます。
とはいえ、宮崎駿は毎回フルスイングすぎて、引退話が常に出ているので、色々考えてしまうのですが。

そこにきての『紅の豚』。
だよね! ここで流すのは、ラピュタでもトトロでもパンダコパンダでもわんわん忠臣蔵でもなく、『紅の豚』しかないでしょう。
軍事ネタこそが、宮崎駿の「裸」の部分ですから。

●ミリタリーへの興味
『紅の豚』の原作は、モデルグラフィックスで連載していた『宮崎駿の雑想ノート』の中の『飛行艇時代』。完全な趣味の連載でした。
宮崎駿は常に表と裏の2つに挟まれていました。
表側は、自然を愛し、人が生きることを謳う、エンターティナー。
裏側は、軍事への興味関心が高いミリタリーマニア。
表裏一体なのですが、映画にするとなると非常に難しい。

「僕は、政治的には再軍備も反対だったし未だにPKOも反対な人間なんですけれど、軍事的なことについて、一貫して興味を持っているんですね」
「それで、まあ不思議なことがいっぱいあるわけです。なんて愚かなことをするんだろうってなようなことがね。それを何十年もやってますと、雑学って溜まってくるんですよ。で、溜まってくると出したくなりますから、その妄想を描いて……(笑)」
(アニメージュ95年12月号)
「戦車に限らず軍事一般は人間の暗部から来るものなのだ。人類の恥部、文明の闇、ウンコだゲロだ」「ウームおもしろいなんという愚かさだ……」
『泥まみれの虎−宮崎駿の妄想ノート』
「実はこういう趣味をやって行くっていうのは、人にはとても言えないことですけれども……頭の中で無数の空中戦をやり、無数の海戦をやっているんです」
(『宮崎駿の雑想ノート』)

「異常犯罪を研究している者は犯罪者だとでもいうのかね」と言いつつ、ずぶずぶとミリタリー趣味は高まり、雑想ノートはボリュームを増していきます。まるで映画製作の合間に、息抜きをするかのように。
こうして作られた『紅の豚』。
すごいバランスの作品です。あらゆる欲望を詰め込んでいるのに、しっかり娯楽作ですもの。
空飛ぶ真っ赤な戦闘機。アドリア海の美しい光景。待ってくれる美しい女性。
あとなによりフィオ
宮崎アニメ屈指の反則少女。豚な自分を慕ってくる勝ち気な少女ってもうね。ロリコンとマザコンのファンタジーが全部つまった究極ヒロインですよ。もうたまらないよ!
しかし、宮崎駿は趣味のバランスについて腑に落ちなかったようです。

ライター情報

たまごまご

フリーライター。「ねとらぼ」「このマンガがすごい!WEB」などで執筆中。ひたすらに、様々な女の子の出てくるマンガを収集し続けています。

URL:たまごまごごはん

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