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死んでも彼女を絶対離さない。特濃90分「サカサマのパテマ」

2013年11月15日 11時00分 ライター情報:たまごまご

空からは女の子は降ってこない。下から空に落ちていく。『サカサマのパテマ』は重力が逆な二人のサカサカマ映像に酔うアニメ。見終わった後の爽快感も抜群のエンターテインメントです。

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映画『サカサマのパテマ』のイメージビジュアル見て、最初に思ったのは「女の子をぎゅってできるっていいなー」でした。
いやだってそうでしょう。このもこもこの防護服のかわいい女の子、ぎゅってしたいわー。

しかし、映画を見終わって、思いました。
絶対、離さない。
死んでも、彼女のことを離したくない。
この感覚、あれだ。ゲームの『ICO』だ。

『ICO』は、女の子と手をつないだまま脱出するゲーム。女の子が怖がってドキドキする度にアナログパットが心臓の鼓動のように振動します。
不安さがダイレクトに伝わるので「ぼくは君の手を、絶対離さない」と、少年心に火がつくゲームでした。
ほんと似てるなーと思ったら、音楽をやっているのがまさに『ICO』の大島ミチル。わー! やっぱり。
『ICO』や『MYST』や『Portal』などのような、移動することへの不安感と冒険心をくすぐる映画、それが『サカサマのパテマ』です。

●「サカサマ」という発想
この映画、作りは出落ちなんです。
主人公の女の子、パテマの重力が逆だったらどうなるんだろうね、というところから作られた映画。
天井を見る。重力が逆になってそこに自分が張り付いたら、と考えるとちょっと面白い。
ドラえもんの道具でそういうの、ありそうでしょう。

地底に住んでいる人々は、パテマも含めて全員重力が逆です。穴の中だから、まあ「落ちる」ことはほぼないです。
ところが、パテマは好奇心旺盛でわりと元気いっぱいの子なので、地底の外の世界に興味津々。外界に開いている縦穴に落下してしまいます。

で、地上(外界)に出たらどうなるか。
地上は足場がない、空しか無い。ってことは捕まってない限り、どこまでも空に落ちていってしまう。
断崖絶壁なんてもんじゃないです。『ラピュタ』だって下は海なのに、それすらない。
この状況で、地上に住んでいる少年エイジに出会い、落下しないよう彼にしがみついて小さな小屋まで移動し、天井に張り付いて過ごすことになるのです。

最序盤はパテマ視点なので、重力はパテマ側。つまり地上のものは上にあがっていく。
その後出会ってからは、エイジ視点。重力はエイジ側。パテマはサカサマになって天井に張り付きます。

この作品はダブル主人公という扱い。なので、視点がころころ変わります。
よく出来ているのは、持ち物に働く重力もサカサマだということ。
パテマたち地底人が持っているものは、パテマ側の重力に従っています。一見普通のカバンだけど、パテマの持ち物なら、上にすっ飛んでいく。

ライター情報

たまごまご

フリーライター。「ねとらぼ」「このマンガがすごい!WEB」などで執筆中。ひたすらに、様々な女の子の出てくるマンガを収集し続けています。

URL:たまごまごごはん

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