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最終回「ジョジョの奇妙な冒険」愛する街そのものに裁かれた殺人鬼・吉良吉影

2016年12月25日 10時00分 ライター情報:多根清史

声に出して読みたい吉良吉影の名言(その2)


ジョジョ第四部のアニメも、いよいよ今回で最終回。原作者の荒木先生も最も気に入ってる悪役と公言されている第四部のラスボス・吉良吉影。平穏な生活を望みながら人を殺さずにはいられない「サガ」を前向きに生き抜いた男の名言を、前回に続いて振り返ろう。
公式サイトより

●自分「爪」がのびるのを止められる人間がいるのだろうか?いない…
だれも「爪」がのびるのを止めることができないように…
持って生まれた「性」というものは 誰もおさえる事ができない…………

持って生まれた「手のキレイな女性を殺さずにはいられない」サガをぼやき、懺悔のように誰かに話さずにはいられない吉良。ただし、その真実と正体を聞く相手は殺すと決めたエモノだけだ。

●質問を質問で返すなあーっ!!疑問文には疑問文で答えろと学校で教えているのか?
わたしが「名前」はと聞いているんだッ!

ボーイフレンドを爆殺された直後の大倉美那子さんに名前を聞いたところ、「彼をどうしたの」と逆に聞き返されたときに放ったセリフ。猫の前のネズミのような相手を精神的にいたぶるシリアルキラーらしいふるまいだ。が、吉良本人も「人んちの窓、キョロキョロ覗いていただろッ?」と聞いてきた梨央ちゃんの隣人に「君の家か?」と質問に質問で返していた。

●「「追い詰められた時」こそ……冷静に物事に対処し…「チャンス」をものにするのだ」
どんな逆境にあっても、策にハマって父親を自ら爆殺することになっても、逆転を掴み取ろうとする主人公のような名言。ただし言ってるのが、人を殺すことを趣味とストレス解消としか思ってない殺人鬼である。吐き気を催す「邪悪」だが、自分の生き方を疑わない姿勢はそこにシビれる憧れる。

●心はみにくいが美しい手と顔をした女だ。
このわたしのところに来れば清い心で付き合えるよ…

イナカもんの彼氏の指輪はセンスが無いから質屋に入れるとダベってた女性に、殺人衝動がロックオン。おぞましい反面、「こういうゲスは天罰を受けてもしょうがない」と思う心もあり、絶妙なバランスを取ってるジョジョの倫理観だ。

●何だ……? この吉良吉影…ひょっとして 今 この女のことを心配したのか?
彼女の「目」にサボテンのトゲが刺さらなかったことに…今心からホッとしたのか…? 何だ…この気持ちは?

吉良吉影にとって唯一の改心フラグ。「いや違う! この女(川尻しのぶ)がもし死んだらあの空条承太郎にこの家のことが知られる心配があるだけ…」と自分に言い訳していて、もしかしたら静かに暮す未来もあったかも。

ライター情報

多根清史

1967生。『オトナアニメ』(洋泉社)スーパーバイザー/フリーライター。『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)など。

URL:Twitter:@bigburn

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