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「やすらぎの郷」第11週。野際陽子の訃報とリンクするような悲しい展開に涙が止まらない

2017年6月19日 10時00分 ライター情報:北村ヂン
「人生の最終回」を過ごす老人ホームが舞台だけに、最初からどこか死のニオイが漂っていた『やすらぎの郷』。

いずれ、誰かとの死別が描かれることになるだろうとは予想していたが、それがまさか自殺という形で訪れようとは……。

さらに、6月15日にはメインキャストのひとりである井深涼子役・野際陽子の死去も発表され、いやが上にも「死」を考えさせられたく『やすらぎの郷』(テレビ朝日・月〜金曜12:30〜)第11週。
イラスト/北村ヂン

救いようがない展開が続きっぱなし


歌劇団時代の同級生であり親友だった及川しのぶ(有馬稲子)と再会するために「やすらぎの郷」を訪れていた犬山小春(冨士眞奈美)。

しかしパートナー・石上五郎(津川雅彦)が及川しのぶから金を騙し取って逃亡したことが発覚。小春は、パートナーに捨てられた上に、親友をターゲットにした詐欺の片棒をかつがされた形となってしまったのだ。

警察の取り調べから帰った小春は、しのぶに謝罪をするが、激怒&ショックを受けている真っ最中のしのぶにはまったく響かず、コップの酒をぶっかけされた上に「帰る前に(みんなに)土下座をして謝っていきなさい!」と怒鳴りつけられる。

翌朝、小春はしのぶの言葉通り、みんなの前で土下座をして「やすらぎの郷」から去って行った。

一方、しのぶはショックのあまり、ハードな認知症が発症。

もう、たたみかけるように救いようのない展開だ。

老人たちにとって「夢」は毒か?


若い頃から、死ぬ気のなさそうな自殺未遂を繰り返しては世間を騒がせ、みんなから嫌われていた小春。

少々ボケ気味のため「やすらぎの郷」のみんなから距離を置かれていた感のあるしのぶ。

みんなから好かれてはいなそうだったふたりだが、あまりにも悲惨な姿を見せつけられて、さすがに性格の悪い老人たちもしんみりとした雰囲気に。我が身に置き換えて、今回の事件について語り合っていた。

「夢を捨てないからひっかかるのかな。どうして早くもう、夢、捨てないのかな。オレなんかもうとっくに捨てちゃったのに」

大納言(山本圭)の語った「夢」は、「やすらぎの郷」の老人たちにとってのテーマのひとつと言えるだろう。

世俗の業とか、欲望を捨て去って(仕事も金銭面も、すべて施設が管理することになっている)「やすらぎの郷」に入居し、やすらかな老後を送るはずだった老人たちだが、人生の終盤にさしかかってもまだ捨てられない「夢」のせいで、ドッタンバッタン大騒ぎな事件が連発し「やすらげない郷」となっている。

ライター情報

北村ヂン

群馬県出身。ライター&イラストレーター。珍奇でバカでサブカルチャーなものが主な取材対象。「デイリーポータルZ」や「日刊サイゾー」などで執筆中。

URL:Twitter:@punxjk

「「やすらぎの郷」第11週。野際陽子の訃報とリンクするような悲しい展開に涙が止まらない」のコメント一覧 4

  • 匿名さん 通報

    亡くなったんだよなあ、このシーンも具合悪いんだろうなあってしんみり観るよりも、面白かったね! 野際さんの役好きなんだよなあ!って言われた方が役者冥利に尽きると思うので、記事はともかく楽しみにしたい。

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  • 匿名さん 通報

    人の訃報で神妙にならなきゃいけない時に酷いレヴューだな。 北村何とかとやらのお里が知れる。

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  • 匿名さん 通報

    お人柄が大好きな野際さんの訃報にしばらくショックが続いた。それでもこのドラマはこれまで通り楽しく観続けようと思う。野際さんもそう望んで全てのシーンに挑んだはず。 北村ヂン氏のレビューはいつも楽しみ。

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  • 匿名さん 通報

    陽子とは一生友達です。

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