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「やすらぎの郷」第13週。やっと来た向井理がつかみどころなさすぎ、お前は何しに来たんだ

2017年7月3日 10時00分 ライター情報:北村ヂン
老女たちが海でスッポンポンになって泳いだり、「やすらぎの郷」に若手人気俳優の「シノ」こと四宮道弘(向井理)がやって来ると聞きいて狂喜乱舞したりと、なかなかにアッパーな展開だった第12週。
イラスト/北村ヂン

『やすらぎの郷』(テレビ朝日・月〜金曜12:30〜)第13週は、引き続きシノがやって来る問題に振り回される老人たち。

「爪」で戦争をリアルに感じさせられた


大ファンだったシノに会えるということでテンションが上がりまくっている「姫」こと九条摂子(八千草薫)は、真夜中に菊村栄(石坂浩二)の部屋を訪れ、シノと会った時に緊張しないように、菊村をシノ役にしてリハーサルをすることに。

やたらと興奮したり、乙女の顔をしたり、相変わらず姫はかわいらしいが、本筋とは関係ない話が続くいうことで、映像がキュルキュルと早送り……最近ではなかなかお目にかからない、ビデオテープのアレね。

そんなオモシロ演出もはさみこまれて、今週もほっこりコメディ回なのかと思いきや、唐突にハードな戦争話がぶっ込まれた。

姫がここまでシノに夢中になっている理由は、初恋の相手だった千坂浩二監督にどこか似ている感じがするから。

テレビではじめてシノを見た時、指の爪のアップを見て、そのそっくり度合いに「(千坂監督の)生まれ変わりだと思わない?」とまで考えているらしい。爪に似ているもクソもあるのかとは思うが、そこには深い理由があったのだ。

出征する前日、千坂監督の爪を切ってあげた姫は、その爪を集めてとってあり、監督が戦死したという報せを聞いたときに、泣きながら爪をちょっと食べてしまったのだという。

普通だったらここで監督の戦死シーンなんかを入れたくなっちゃうところだが、淡々とした姫の語りだけで進行することによって、むしろ凄みを増していた。

かわいいおばあちゃんの口から語られるヘビーな思い出。「爪」というアイテムのリアルさも相まって、戦時中の重い空気をじんわりと実感させられた。やはり、このあたりの塩梅はさすがです。

菊村はいつ脚本を書くのだ!


そんな姫を傷付けやしないかと心配な、国営テレビで放送予定のドラマ脚本・第一稿も完成したようだ。

翌日出撃する特攻隊員の元へ慰問に行った姫が、一緒に食事をしたトラウマ的な思い出を下敷きにした、『最後の晩餐』という直球なタイトル。

書いたのは、売れっ子でそこそこ筆力はある、視聴率を稼ぐ力はなかなかのものだが、軽くて哲学がない……という三浦春樹なる脚本家。
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ライター情報

北村ヂン

群馬県出身。ライター&イラストレーター。珍奇でバカでサブカルチャーなものが主な取材対象。「デイリーポータルZ」や「日刊サイゾー」などで執筆中。

URL:Twitter:@punxjk

コメント 2

  • コンサク 通報

    業界でウケているけど中身がイマイチな脚本家と言えば、百田尚樹というより三谷幸喜ではないでしょうか?

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  • 匿名さん 通報

    むかいりが下手糞すぎて ベテラン俳優ってすごいなと思いました。

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