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「ひよっこ」112話。お父ちゃん、帰郷して「谷田部実」という人生とに向き合う

2017年8月11日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第19週「ただいま。おかえり。」第112回 8月10日(木)放送より。 
脚本:岡田惠和 演出:黒崎 博
イラスト/小西りえこ

112話はこんな話


明日は田植え。
「新しい年のはじまりみてえなもんだ、明日は」
実(沢村一樹)が良いタイミングで帰って来たと、茂(古谷一行)はあたたかい言葉をかける。

田植えの日はあいにく雨だった


「やっぱしお父ちゃんはお父ちゃんだよ。違う人になったわけじゃないよ」とみね子(有村架純)は美代子(木村佳乃)を励ます。
浴衣はぴったりだし、好物のきんぴらごぼうを美味しく感じるし、実のカラダには記憶が残っている。

みね子(有村架純)が実と再会した日は、土砂降りで(103話)、実が故郷に帰って田植えをする日も雨。世津子に拾われた日も雨で、やっぱり実は、記憶を失っている間は「雨男」なのか。

おそらく、田植えのロケ日があいにくの雨で、でも他の日に変更ができないため、強行したと想像する。
逆に、雨で自然がみずみずしく見えた上に、レインコートを着て作業する谷田部家の人たちに、いっそう愛おしさが募った。
それに、雨もないと、作物は育たない。雨降って地固まるとも言う。今回の雨は、恵みの雨のような気がした。

実は故郷の良さを再認識する役割を担っている


記憶喪失中、実は「雨男(あめお)」と呼ばれていた。
田植えに出かける前、茂に「実って良い名前ですね、好きです」と実は言う。
自分のほんとうの名前を取り戻しかかけていることと、作物が実る、の「実」という名前を、実りを求めて田植えする時に感じるという素敵な流れだ。
文章を書くにあたって、「実(みのる)は」と書くと、「実(じつ)は〜〜」のように読めてしまうので、少々書きづらい。・・・というぼやきはさておき、実(みのる)は改めて、自分の記憶をたどり、名前をかみしめ、「谷田部実」という人生に向き合う。

たぶん彼は、奥茨城で生きる自分を選ぶだろう。ヒロインが、故郷の良さを再認識する展開が、これまでの朝ドラでは多かったが、ヒロインの父が、その役割を今回は背負わされたようだ。
それこそ、岡田惠和の最初の朝ドラ「ちゅらさん」(01年)は、ヒロインが最終的に故郷・沖縄に帰り、何かと比較される「あまちゃん」(13年)も、劇中歌にもあった「地元に帰ろう」というテーマを持っていた。「ひよっこ」では、お父ちゃんが、郷土愛を背負う分、みね子はどうなるのだろう? これからの展開が気になる。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 6

  • すず 通報

    「実って、いい名前ですね」と、突然息子に言われても、返す言葉が見つからず、泣き顔を隠すのが精一杯の茂じいちゃん…たまらなく切ないです。

    31
  • バター 通報

    今となっては、雨でなければならなかったように思えます。

    11
  • 匿名さん 通報

    たかちゃんの方が気になる

    7
  • 匿名さん 通報

    田植えの件が問題になっているようですが、はじめに爺ちゃんが線(?)をつけていたので、あのやり方なら前進で正解です。ちなみに鉄腕Dashでもたしか前進してました。

    5
  • 匿名さん 通報

    前進田植えの件。変だと妻に言ったら、後進したら役者の顔が取り難いから。地元の人も周りで撮影を見ているのだから、分かってやってると言った。

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