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「ひよっこ」119話。ぱるるは、結婚というか「制度」に縛られたくない女だった

2017年8月19日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第20週「さて、問題です」第119回 8月18日(金)放送より。 
脚本:岡田惠和 演出:松木健祐
イラスト/小西りえこ

連続朝ドラレビュー 「ひよっこ」119話はこんな話


みね子(有村架純)、由香(島崎遥香)、時子(佐久間由衣)、早苗(シシド・カフカ)による、バー月時計会議が白熱する。

みね子の島谷問題


バー月時計が、71話ではじめて出てきた時は、壁面にかかったたくさんの時計が、同じ時間を示していた(10時35分くらい)が、いつの間にか、いろんな時間を示すようになっていた。いろんな国の時間(かどうかはわからないが)のほうが、いろんな方言をしゃべれるように心がけている女主人・邦子(白石美帆)にはふさわしい感じがするので、よし。

「奥茨城母の会」に続いて、「バー月時計会議」で、女たちが語り合う。
脚本家の岡田惠和は、「おひさま」(11年)では、主人公と同級生3人による「白紙同盟」を作っていて、
何かと女性に徒党を組ませる作家である。

さて、月時計会議だ。
「みね子はちょっと我慢し過ぎではないか」
「もっと自由に幸せを追求するべきなのではないか」
などと由香が言うこと(正確には、早苗が要約している体)に、
「余計なお世話じゃないですか」と時子が疑問を呈する。ごもっとも。

「吐き出しとけ」と早苗に言われ、由香は「この人観てるとなんか胸が痛くなるのよ」と意外なことを吐き出した。
一回、出すと、どんどん出てくる。
「つらいこと自分の中に貯め込んで」「でもにこにこしててさ」「自己主張しない」みね子に、「もういやだ無理だって投げ出してほしいのよ私は」と吐露しまくる由香。
最後の最後に口から飛び出したのは、亡くなったお母さんへの想いだった。
「私のお母さんそういう人だったから。無理したまま 死んじゃったから。死んじゃうからそういう人は」

亡き母の悲劇の面影を重ねようとする由香に、みね子は、
「自由ってなんですか? 自由って自分で選ぶということでしょ。本人が選んでるんだから それは自由でしょう」と反論。
合わせて、島谷(竹内涼真)との結婚に、打算もあったことを告白。それを醜くて汚いと考えて吐きそうになるくらいいやだったと告白する。
みね子が、内面に少々毒を潜ませていることは、彼女のモノローグで重々わかっていたけれど。

由香のお母さんは、女性が抑圧されていた時代、苦労して、報われないまま亡くなってしまった悲劇の代表で、
みね子は、他人から見て報われないと思われたとしても、自分が選んだ道と、一歩も引かない、自分の人生を悲劇にしない人。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 1

  • すず 通報

    コメントが無くなっていたので驚きました! いつも、どこでどなたが読んでくれているのか?それも楽しみのひとつになっています。ありがとうございます!

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