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「やすらぎの郷」第23週 姫の死とシワフェチと年の差カップル

2017年9月11日 11時00分 ライター情報:北村ヂン
老人ホームが舞台である『やすらぎの郷』にとって、入居者の死というのは避けて通れない問題。ドラマのスタート当初から、ほんのりと「死」のニオイは漂っていたのだが、遂にメインキャストの死が描かれた『やすらぎの郷』(テレビ朝日・月~金曜12:30~)第23週。

姫こと九条摂子(八千草薫)が余命わずかであることは予告されていたものの、それにしても予想以上にアッサリと亡くなってしまった。

何だかんだで最終回近くまでは引っ張って、最終週で姫のお葬式……みたいな展開を予想していたのだが。

衰えていく姫の姿を悲しみつつも、アッサリと死を描き、周囲もわりとすんなりと受け止めているというのは、入居者全員が多かれ少なかれ常に「死」と向き合っている老人ホームが舞台のドラマならではだろうか。
イラスト/北村ヂン

及川しのぶはボケてるのかボケてないのか!?


先週、かなり思わせぶりに登場した、「やすらぎの郷」の創設者であり、元・芸能界のドン・加納英吉(織本順吉)。政界の大物や、数多くのSPを引き連れてやって来たのに、ホントにただ姫の顔を見に来ただけでしたな。……必要だったのか、あのくだり。

入れ替わりで「やすらぎの郷」にやって来たのが、認知症が悪化して那須の医療施設に入れられていたハズの及川しのぶ(有馬稲子)。

姫の死を予感してか、那須の施設を抜けだし、タクシーをぶっ飛ばして「やすらぎの郷」まで来たのだという。

7万近いタクシー代を「歌」で支払ったという、かつての大スターらしい豪快な行動は痛快だが、認知症の老人を閉じ込めておくための那須の施設も、元・大物芸能人の老後のプライバシーを守るための施設である「やすらぎの郷」も、徘徊老人が勝手に抜け出たり、忍び込んだりできちゃうなんて……セキュリティーが甘過ぎじゃないだろうか!?

それはさておき、なぜか姫にお土産としてスーパーのウナギを持ってきたという及川。姫がとてもウナギを食べられる状況ではないと知り、歌を贈ることにする。かつてふたりでデュエットした「ゴンドラの唄」。「命短し恋せよ乙女」ってヤツだ。

間もなく死にそうな人に対して「命短し」って歌はどうなのだ、とはドラマ中でもツッコミが入れられていたが、この年になるまで、少女だった頃の初恋を引きずってきた姫に贈るにはピッタリの歌だろう。

また、かつての大歌手である及川しのぶの歌声が全然出ていないというのも、何ともリアリティがありグッとくるシーンとなっていた。

ライター情報

北村ヂン

群馬県出身。ライター&イラストレーター。珍奇でバカでサブカルチャーなものが主な取材対象。「デイリーポータルZ」や「日刊サイゾー」などで執筆中。

URL:Twitter:@punxjk

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