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「黒革の手帖」最終話 武井咲は“最強悪女”に進化したか

2017年9月16日 11時00分 ライター情報:むらたえりか
9月14日(木)よる9時に放送された、木曜ドラマ『黒革の手帖』(テレビ朝日系)最終話。
イラスト/小西りえこ

最終話あらすじ


原口元子(武井咲)は、黒革の手帖、お店、お金、そして安島富夫(江口洋介)とのこども、自分の全てを失った。長谷川庄治(伊東四朗)への直接交渉を試みる元子へ、安島は都知事への献金1億円の領収書を手渡す。領収書の買い取りを条件に、元子は黒革の手帖とクラブ「カルネ」そしてクラブ「ルダン」を取り返した。
しかし、ルダンの譲渡に関する覚書に署名をしている途中で、長谷川が発作を起こし亡くなってしまう。あとの対応を安島に任せたものの、長谷川の家を出る元子を見ていた橋田(高嶋政伸)や、カルネを追われた雇われママ・波子(仲里依紗)が、元子を陥れようと画策していた。

天罰で生まれ変わった不死鳥・元子


松本清張『黒革の手帖〈上〉/〈下〉』(新潮社)

長谷川が亡くなる直前にカルネを取り戻した元子は、雇われママとして店を仕切っていた波子を追い出す。

波子「でも、これだけは忘れないで。悪党には、必ず天罰がくだる」
元子「もうくだった。……お元気で」

元子が言う天罰とは、愛する安島とのこどもを流産してしまったこと。
東林銀行の前で警察に呼び止められた元子は、後ろめたさから走って逃げてしまう。階段を踏み外し、転げ落ちた衝撃による流産だった。元子はそれを「自業自得。天罰がくだった」と自ら受け止めた。

天罰を経て、元子は真の“最強悪女”に進化したのだと思う。
警察に出くわすと自分がしたことの後ろめたさから逃げていたが、天罰以降、臆することなく向かい合うようになった。安島と示し合わせた嘘の証言も堂々とおこない、ルダンに乗り込んできた警察を不敵な笑みで迎える。
追われる人生をやめ、来るものを迎え撃ち受け流すことを「お勉強」した元子。原作や過去の元子とはまた違うベクトルへ、強い女として成長したラストだった。

自分の人生をまるごと受け入れる覚悟の物語


主題歌:福山雅治『聖域』。SNSなどでは「歌詞に共感できる」という水商売や性風俗産業で働く女性たちの声が見られた

「良い女は天国に行ける、悪い女はどこへでも行ける」
(good girls go to heaven, bad girls go everywhere)

武井咲が演じた元子を見ていると、この言葉を思い出す。アメリカの女優メイ・ウエストのものとも、編集者ヘレン・ガーリー・ブラウンのものとも言われている名言だ。

原作ではバッドエンド、2004年の米倉涼子版は警察に追われるシーンで終わったラスト。米倉版の元子は、安島を愛しながらもラストのギリギリまで信用できないでいた。

ライター情報

むらたえりか

ライター/PR企画者。宮城県出身・女子校育ち。「アオシマ書店」で写真集レビューなどを執筆。ハロプロ、ヒーロー、ベガルタ仙台が好き。

URL:わたしとたのしいくらし

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