今注目のアプリ、書籍をレビュー

1

「ひよっこ」145話。早苗、永遠の25歳の謎が明かされる

2017年9月19日 10時00分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第25週「大好き」第145回 9月18日(月)放送より。 
脚本:岡田惠和 演出: 福岡利武
イラスト/小西りえこ

145話はこんな話


早苗(シシド・カフカ)が、長らく秘めていた恋の話をする、

“面倒くさい”人に


「おはようございます。増田です。明美です。」と、愛子(和久井映見)ふうに語るナレーション(増田明美)。
そこに挟まれる、咳払いする愛子のカット。
意味あるのだろうか、これ?
「ひよっこ」の登場人物は、好感度をあげようと気遣い過ぎた結果、“面倒くさい”人になる。
これが、残り2週間まで来て感じた結論である(といって、それを良くないとは言っていません)。

早苗が「溜まっていた」のは、他人の事情が見ていられないのもあっただろうが、自分の長年の成就してない恋のことでもあったようだ。
堰を切ったように、東京に出てきて初恋を体験した話をする早苗。
「聞いてください」とわざわざ言うところに、「これから〜〜の話をします」とまず言うチェルフィッチュの芝居を思い出した。チェルフィッチュの作家が岡田利規と岡田つながり。

生まれてはじめてのエレベーター


まずは、早苗の生い立ちから。
ディテールに凝っていて、早苗らしさが散りばめられている。
ここでも、モノマネ(今度は富さん)が登場した。

さて本題。
18歳。はじめて東京に就職で来た日。初出社の前に、デパートに行き、屋上に上がるエレベーターで、
25歳くらいのかっこいい、ドラマーの男とふたり、5時間閉じ込められた話。
その間に、お互い、恋してしまうという、舞台だったら、こういうのだけで、一本成立しそうだ。
その間、
えー!
あー!
ふーん!
きゃー!
と、かしましく相槌を打ち続ける、みね子(有村架純)、愛子、世津子(菅野美穂)、邦子(白石美帆)。
この演技、大変だなあ。

恋に落ちた二人は、再会を約束。
彼がアメリカに音楽修業に行って帰ってくるのを、25歳まで待つと言った早苗は、ずっと25歳と言い続けていたのだった。
「なんていつまででもって言わなかったんだろうって」
25歳を超えて、5年ほど経ったというから、30代か。12年ほど待っていることになる。長い。健気だ。
彼が知っているのは、早苗の名前と住所や職場だから、動けない(引っ越せない、転職できない)っていうところも、健気だ。
月時計から部屋に戻って、「人にしゃべってしまった」と、ドラムスティックもってベッドに転がっているときの早苗は、その健気さが外に出まくった完全“乙女”であった。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 1

  • 匿名さん 通報

    「エレベーターが止まって二人きりになった」「相手はドラマー」って、べっぴんさんを視ていた人は内心ニヤリとしましたよね(笑)

    6
コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!