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「ひよっこ」147話。なんというまったり感。あと9回しかないのに、話が終わる気がしないのはなぜ

2017年9月21日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第25週「大好き」第147回 9月20日(水)放送より。 
脚本:岡田惠和 演出: 福岡利武
イラスト/小西りえこ

連続朝ドラレビュー 「ひよっこ」147話はこんな話


裏の広場で、女たち(みね子、世津子、愛子、早苗、鈴子、富)が集まって、語り合う。

「あかね坂独身女性の会」


この集まりを「あかね坂独身女性の会」と命名する早苗(シシド・カフカ)。「月時計会議」といい、クールな個人主義者のように見えて、早苗は案外、共同体好きである。そして、語り合うのが好きである。もし、早苗が好きになった男が革命家だったら革命やってそうだ。すぐ総括しそうだ。相手がドラマーで良かった、良かった。

冗談はともかく、「奥茨城村母の会」「月時計会議」「あかね坂独身女性の会」と共同体好きなのは、脚本家の岡田惠和であろう。前にも書いたと思うが、「おひさま」(11年)には「白紙同盟」というのがあったし、
「ちゅらさん」(01年)では、アパートのリビングでみんなよく集まっていた。峯田和伸、白石加代子、宮本信子、光石研、浅香航大の出ていた「奇跡の人」(16年)でもアパートの中庭でよく登場人物が集っていた。

さて、この日の主な議題は、女優を休んでアパートに身を隠している世津子(菅野美穂)問題と、愛子(和久井映見)の恋問題。

実(沢村一樹)問題以前に、叔父さん叔母さん問題がある。ひどい仕打ちに絶縁しようと思ったが、結局考え直す世津子。ほんとうに、このドラマでは、他人をやりこめるってことがない。相手のことを思って、すぐに刀を収めてしまう。それはとてもいいことだけれど、善意と悪意が相対化されないと、むしろなんだか収まりが悪い。
そういう意味では、ドラマで悪意を描くことは、人間心理のバランス上、大事なことのように思えてきた。
実際問題、善意ばかり描いていたら、視聴者みんなが優しくなるわけじゃなく、だんだん焦れてきて、不満という負の感情がぽつりぽつりと浮かんでくることを否定できない。
この感情を溜めるのは、精神衛生上よろしくないので、早苗の提案するように、ちゃんと論理的に言葉にしてみよう。

初期は土曜日放送の特別な時間という感じだったのが、平日にも侵食し、これは「やっぱり猫が好き」(88〜91年 フジテレビ 三人姉妹がマンションの一室でだらだらしゃべるシチュエーション・コメディ。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 1

  • かわいそう 通報

    歪んだ感性ですね。 世の中を善意で見れないあなたは。

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