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今夜「天空の城ラピュタ」「読める、読めるぞ!」まっすぐに夢を追い続けた男、ムスカ大佐の哀しみ

2017年9月29日 10時00分 ライター情報:たまごまご
『天空の城ラピュタ』と言えば「バルス」祭り。
2016年1月15日の放送では、90万バルス。言った瞬間の23時23分14秒に、5万5千バルスが飛び交ったそうな(「もう一つの「バルス」」より)。
ファンが一斉に盛り上がれる共通言語があるのは、とても楽しい。
ただし「バルス」はラピュタの滅びの呪文だ。
みんなでお祭りツイートしている時、ムスカは誰の愛も受けること無く、一人で死んでいる。
「ロマンアルバム・エクストラ 天空の城ラピュタ」資料価値が半端じゃなく高いので、オススメ

元はいなかったムスカ


ムスカは宮崎駿の最初の企画原案には存在しなかった(ロマンアルバムより)。
主役がパズー、ヒロインがシータというところは同じ。
野望をむき出しにして襲ってくるのは、チック大佐というヒゲのおやじ。
ここから、見た目は将軍に、ラピュタ王家としての野心はムスカに引き継がれる。

初期構想だと、パズーとシータの関係はいわば『タイムボカン』の丹平と淳子みたいなもので、博士ではなくドーラが配置された変形型、と宮崎駿は語っている。
じゃあムスカは敵・悪役なのかというと、人を殺したことはさておき、少なくとも宮崎駿本人は明言していない。
むしろ、ムスカの背景をたどると、パズーの対になる存在として据えられているのが見えてくる。

地道に頑張り続けたムスカとパズー


本名ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタの「ウル」はラピュタ語で王。シータと彼は、王家の末裔だ。
「脚本準備稿」によると、疫病が流行り、高い科学力を持ってしても解決できなくなり、祖先のラピュタの民たちは地上に降りてきたらしい。OPにそれらしきシーンが1カットだけある。
今までの豪華な暮らしを捨てて、ゴンドアの谷でほそぼそと生きてきたのが、シータ側の先祖だ。
シータ「ラピュタがなぜ滅びたのか、私よくわかる。ゴンドアの谷の詩にあるもの。土に根を下ろし、風と共に生きよう。種と共に冬を超え、鳥と共に春を歌おう。どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんのかわいそうなロボットを操っても、土から離れては生きられないのよ」

一方でムスカ側の先祖は、農耕生活に見切りをつけて、産業革命にあわせて谷を出ている。
ラピュタ伝承の古文書をもとに、あるのかどうかもわからなくなってしまった天空の城を探し始めた。

ムスカは、たった一人でその大きすぎる悲願を継いだ。
ラピュタの存在を信じ、知識を蓄え、大佐の地位も軍も、使えるものはなんでも利用した。
一般的には大佐といえば40代以上。32歳(ロマンアルバムより)で大佐になったムスカは、相当頑張ったのでは。

ライター情報

たまごまご

フリーライター。「ねとらぼ」「このマンガがすごい!WEB」などで執筆中。ひたすらに、様々な女の子の出てくるマンガを収集し続けています。

URL:たまごまごごはん

コメント 3

  • 匿名さん 通報

    ラピュタを信じられた あの頃の自分に帰りたい。 パズーも30過ぎりゃ汚れになってんのかな...

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  • 匿名さん 通報

    序盤でシータがムスカの後頭部をビール瓶で気絶するほど殴ったので、おかしくなったのでは?

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  • 匿名さん 通報

    原型はともかく完成形がレプカとかカリオストロ公みたいに監督の使い慣れた悪役の型に なっていくのは仕方ないでしょう。 あと、年齢はいわゆるアニメ年齢だから突っ込んでも無意味かと。(シャア大佐20歳とか)

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