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「わろてんか」12話。ナレ死、救世主、偶然の再会、予定調和も極まると前衛に見えてくる

2017年10月16日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「わろてんか」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第2週「父の笑い」第12回 10月14日(土)放送より。 
脚本:吉田智子 演出: 本木一博
イラスト/まつもとりえこ

12話はこんな話


ある日、伊能栞(高橋一生)が藤岡家を訪問。用件は、てん(葵わかな)が送った、亡くなった長男・新一(千葉雄大)が残した論文を読み、投資をしたいというものだった。

新一、ナレ死


ナレ死は、朝ドラや大河ドラマにつきものではあるが、今回のナレ死は、おひとが悪い。
まず、てんと妹りん(堀田真由)が、新一に向かってお茶碗を差し出しているカットからはじまり、切り替わると、仏壇。新一はすでに亡くなっていることがわかるという流れになっていた。
ドラマにおける登場人物の死は、当然ながら創作であり、そこには、視聴者を泣かせたい、感動させたい、登場人物の転機にしたいなど、なんらかの作意がある。
今回の冒頭のこれは、新一の死にもうひとつフックをかけたかったのだと思うが、相手は“死”である。しっかり見せるか、さらっとするか、どちらかでよかったのではないか。
百歩譲って、主人公たちが、亡くなってもなお、新一と共に生きているところを表している、と考えたい。
百歩譲らなかったら、人気ワード「ナレ死」によって、ネットニュースの見出しや、ツイッタートレンドを狙ったのだろうかと想像してしまう。

なにはともあれ。千葉雄大、わずか2週間だったけれど、物語の根幹になるようなことを語る重要な役を十分に果たしてくれた。おつかれさまでした!

伊能栞がやって来た


そんな釈然としない思いを抱いたものの、新一の話はまだ続いていた。
てんが新一の論文をみつけて、伊能栞に送っていたのだ。
その論文は、くすりを輸入するのではなく、自国で新しくつくろうというもので、伊能がこの事業と研究に投資をしたいと申し出たことで、藤岡家は窮地を逃れる。

ドラマとは関係ないが、中外製薬の公式サイトに「日本の製薬事業のはじまり」という記事があり、
そこには、“1883年に日本初の製薬会社が官民共同で設立されました。その後、製薬会社が各地で設立されましたが、国産の薬は豊富な実績をもつ輸入薬に対して、事業としてはあまり振るいませんでした。しかし、1914年に第一次世界大戦が始まると薬の輸入が困難になり、国産の薬の必要性が高まったことで、薬の研究と製造が本格化されました。”とある。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 6

  • パチ 通報

    家族との最期のお別れシーンもなく、突然、仏壇の遺影になっていた新一さんには、驚きました。覚悟はしていましたが、こんなにあっさり逝ってしまうなんて・・・

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  • リリアン 通報

    いい思い出だけを残して、旅立ってしまった新一さん。ほんのひと時でしたが、新一さんを見ていると、穏やかな気持ちになって、とても癒されました。今までありがとう。

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  • haru 通報

    別にナレ死(こんな言葉があること自体変)でもなんでもいいじゃん。何をそんなにむきになって言ってるのかな?批評したいからいってるんかもしれんけど。

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  • haru 通報

    、あんただけやろ、そう思ってるのは。視聴者はちゃんと泣いてるし、展開もいいと思うよ。あんたの方がもっと勉強しいや!!!

    3
  • 匿名さん 通報

    なんだかんだ言ってもNHKのドラマは民放よりずっと面白い。民放のドラマは今売れている俳優・女優を集めて並べてるだけ。企画力も演出力もNHKには遠く及ばない。現場は分かってると思うけど。

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