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「わろてんか」17話「カリオストロの城」かと思った、ルパンのはずが五ェ門だけど

2017年10月21日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「わろてんか」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第3週「一生笑わしたる」第17回 10月20日(金)放送より。 
脚本:吉田智子 演出: 本木一博
イラスト/まつもとりえこ

17話はこんな話


蔵に閉じ込められたてん(葵わかな)のもとへせっせと訪ねてくる藤吉(松坂桃李)のおかげで、てんが久しぶりに笑顔になったが、儀兵衛(遠藤憲一)に見つかってしまう。

泥棒さんって


てんと藤吉の恋はもう止まらない。

SNSでもざわついていたが、囚われの身のてんを、藤吉がちょっとしたパフォーマンスで笑わせるこのシチュエーションは、名作中の名作アニメ「カリオストロの城」を思わせる。
藤吉を「泥棒」(じっさいはキースが泥棒をしたのだが)にして、出会いの場で“大泥棒・石川五右衛門”(チョコで口を泥棒ヒゲにしたチョコ衛門ネタ)をやってから8年め。囚われたてんの前で、もう一度そのネタをやったことで、ようやく、囚われの花嫁・クラリスが「泥棒さん」とかわいくルパンを呼んでいたことと重なった。
芸人としてさっぱり芽の出ない藤吉が、大好きなてんのためだけに、スペシャルな“石川チョコ衛門ネタ”を
考案し、披露して、てんは彼の「一番のご贔屓さん」だと認める。

とってもすてきなエピソードである。
松坂桃李が満月を背にして見得を切るシルエットもいい画だ。
ルパンだけど五ェ門、というところはくすりと笑える「わら点」にもなる。
これを考えた制作陣は自信をもっていいと思う。
2時間の恋愛映画だったらこのワンエピソードで、ハッピーエンドであろうがバッドエンド(どっちかが死んでしまうとか別れてしまうとか)であろうが、十分保つだろう。

ただ、これ、半年続くロングスパンのドラマなのだ。
このふたりが、これから、夫婦になって寄席を経営していくのかと思うと、なんだかやっぱり釈然としない。
制作サイドが例えに使っている「ロミオとジュリエット」は、後先考えずに恋に突っ走ったふたりが、最後心中するから美しい物語になり得るが、あのまま生きていたら、その後、どうなっただろうか・・・と言われている。
ルパンだって、クラリスのために、ぐっと我慢して、彼女を残して去っていくではないか。

てんと藤吉は、この後、ずっと生きて、暮らしていかないとならない。
それにしては、風太(濱田岳)が指摘するように、藤吉にあまりに生活力がなさ過ぎる。米屋の仕事もできない、芸人としても先が見えない。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 4

  • コソドロ 通報

    儀兵衛さんの居る部屋から、蔵の2階の窓が見えるのにはおったまげた!何回も藤吉が来てたのに、今までバレなかったのが、不思議なくらいだ。

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  • 匿名さん 通報

    てんだけでも「子どもから乙女に成長する間、ずっと恋心を育んできました」感があると良いんだけど。 制作する人たちは急激に恋におちる方がドラマチック‼と考えているのだろうけど、インスタント感が強くて残念。

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  • 豆吉 通報

    ドスの利いた声で藤吉を罵倒したり、伊能さんに土下座したり今回の風太は、やけに張りきってるな〜って思ったら結婚は無理でも、てんの側にずっといたいからだと分かって笑った。だけど、その一途さが切ない。

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  • 匿名さん 通報

    藤吉は今後、芸人にはならないんですか、残念ですね。 大阪の母が、勝手に藤吉の奥さんを見繕って、さあ、来週が楽しみです。 今週のわろてん、も楽しみにしています。

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