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「わろてんか」別のドラマがはじまったかと思った。重厚だった60話

2017年12月11日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「わろてんか」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第10週「笑いの神様」第60回 12月9日(土)放送より。 
脚本:吉田智子 演出:保坂慶太
イラスト/まつもとりえこ

60話はこんな話


寄席の出演者が急に出られなくなったため、てん(葵わかな)は団真(北村有起哉)に出てもらうことにするが・・・。

繰り返されるモチーフ


予定していた人が急に来られない、どうしよう→藤吉(松坂桃李)さんは? いま出かけていない→ちょうど、いい人が!
これ、57話にもそっくり同じ流れがあった。
モチーフを繰り返すのは、作劇上のテクニックでもあり、吉田智子師匠は好んでそれを用いているように感じる。「ひよっこ」で岡田惠和もやっていた。大事なことは2回繰り返す、じゃないが、二度三度、出すと、印象に残るのだ。
でも、今回の場合、大事なことではなく、どちらも、ゆうと団真に活躍させるためのふりなので、ご都合主義としか受け止められず、あまり効果的に使用されてないように思う。良いふうに解釈すれば、ゆうと団真、夫婦で対にしてみた、ということか。
とにもかくにも、団真が代わりに出ることになる。

なかなかうまくいきません


ところが、団真、なんだか様子がおかしい。
久々の高座で武者震いか・・・と思ったが、いざ、本番となったとき、偽団吾じゃないかという客席からの声が気になって、途中で辞めてしまう。
これ、芸人として最悪である。ショー・マスト・ゴー・オン、どんなときでも舞台は続けないといけないのだ、舞台人は。
(団真は)「若いが情の細かいええ話ができるやつだった」と亀井(内場勝則)の記憶にもあったくらいだっていうのにどうなっているのだろうと、作者は、興味を引っ張り続ける。
上方落語を題材にした朝ドラ「ちりとてちん」(07年)を見ていた人なら、主人公が弟子入りしていた徒然亭の一番弟子・草原(桂吉弥)を思い出すのではないだろうか。この人も、落語はとてもうまいが、本番に弱い設定だった。そう思うと、才能あるにもかかわらず、団真が、団吾の名を継げなかったわけも納得できそう。でも、その答えは、まだお預けだ。

扇子をうまく使ってる


荒れる団真。このときの、扇子の使い方がうまい。
扇子はこれまで、何かにつけて、ゆう(中村ゆう)がぎゅっと団真に握らせていた。
59話で、てんにゆうが身の上話をしているときにも、ゆうの傍らに扇子が置いてあるのだが、これとそれは同じものなのか。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 3

  • 匿名さん 通報

    始まって11分ぐらいまでは団真とお夕の芝居が見応えがあり面白かった。そこで藤吉が登場すると、1分後ぐらいにはいつも以上の最低っぷりが炸裂してびっくり。破壊力抜群です。

    12
  • 匿名さん 通報

    団真の落語のシーンではてんとゆうの顔のアップが、ゆうに手をあげるシーンではてんの顔のアップが挿入されるのが邪魔。もっと団真の表情を堪能したかったのでイラついた。

    5
  • 匿名さん 通報

    イラストの左の男の人って誰ですか?もしかして風太??

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