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「わろてんか」61話。ボンクラ夫には愛人がいて、正妻がないがしろにされているように見えちゃう

2017年12月12日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「わろてんか」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第11週「われても末に」第61回 12月11日(月)放送より。 
脚本:吉田智子 演出:保坂慶太
イラスト/まつもとりえこ

61話はこんな話


ゆう(中村ゆり)は団真(北村有起哉)の元から出ていってしまい、てん(葵わかな)は藤吉(松坂桃李)から寄席の仕事をしなくていいと言われてしまう。

繰り返される伝書鳩パターン


ゆうに出て行かれて、ふて寝する団真の傍らに、折れた扇子が置いてある。
それによって、落語なんてほんとならとっくに辞めていたという彼の言葉は本心ではないのだろうと、感じさせる。
てんと藤吉にもそういう象徴的な小道具があればいいのに(てんはたまに小鳥の根付を握りしめているが)。

てんと藤吉の、言葉にならない言葉を代弁するのは、トキ(徳永えり)と亀井(内場勝則)だ。
喧嘩すると口を利かなくなるのがお決まりらしい夫婦の伝書鳩になる。
でも、この伝書鳩たちは優秀なのかそうでないのか、藤吉はだんだんイライラして、「もうええわ」と一喝。
口利かないふたりの間を、伝書鳩が行き来するパターンは、てんと藤吉夫婦のお約束として、楽しい。

いつの間にやら、すり替わり


夫を日本一の席主にしたい一心で5年もがんばってきたのに、しばらく休めと言われて、悲しくなるてん。
なぜか突如として、藤吉がよくできた人で、てんが足手まといキャラのようになっている。
このすり替わりによって、外で働きたい女が、男によって家に閉じ込められる社会問題が浮き上がってくるではないか。
え、そんな難しい話でしたっけ? 

そこで、リリコ (広瀬アリス)が


「女だから仕事に口出すなと言ったのではない」とフォロー。
問題は、男女差に関する社会問題じゃなく、芸の世界の話であった。
突出した花形がほかの芸人の人気も底上げする、てんは芸のことがわかってない、とリリコは説く。
ふむふむ。至極ごもっともな話のようで、なるほど、藤吉はちゃんと考えているんだなあと思ってしまいそうになる。
だが、そのあとの「あさイチ」での「(藤吉は)早く説明すればよかった」「そうすればリリコに言われないで(済む)」とイノッチと有働由美子の指摘によって、私の目は覚めた。

リリコや藤吉は、世間知らずで、人の好いてんをうまく丸め込んでいるだけだ。
芸人はお客に夢を見させる・・・マジックをかける(悪くいえば、騙す)もの。その資質を幼い頃から身につけてきたリリコと藤吉は、その場、その場で、自分たちに都合いいことを言っているだけなのだ。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 7

  • 匿名さん 通報

    わろてんかと言われても…笑えない、全然笑えない。

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  • 匿名さん 通報

    今週は藤吉を持ち上げる週なのか? 61話も次の62話も、藤吉の言動にはちゃんと考えがあるということが強調されています。途中から株を上げて行く作戦にしてもこれまでがひどすぎたし、タイミングも遅すぎます。

    16
  • 匿名さん 通報

    もうひとつ寄席を、買ったという描写があったのに、そこの寄席を、外観すら出てきていないような▪▪▪

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  • 匿名さん 通報

    「藤吉の考えに思いが及ばないてんや芸人達が悪い」的な展開ですが、制作側の考えに思いが及ばない視聴者が悪いと言ってるようにうがった見方をしてしまいます。もちろんそんなつもりはないでしょうが。

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  • 匿名さん 通報

    昼ドラだったら、もっとドロドロしてると思いますけどね。

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