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「監獄のお姫さま」8話「好きだから、もう会いたくないの」女たちの別れと再会、菅野美穂のにゃんこスター

2017年12月12日 11時00分 ライター情報:大山くまお
宮藤官九郎脚本、小泉今日子主演の火曜ドラマ『監獄のお姫さま』。細部まで作り込まれており、何度見返しても面白い。
さらに掘っても掘ってもちゃんと答えが用意されているという、「さすがクドカン」としか言いようのない作品だ。
先週放送された第8話も笑って笑ってほろりと泣いてと、あちこちに感情を振り回されるエピソードだった。

第8話のサブタイトルは「大好きだから、もう会いたくないの」。姫(夏帆)の冤罪を晴らすため、板橋吾郎(伊勢谷友介)への復讐を誓いあった“おばさん”たち──馬場カヨ(小泉)、財テク(菅野美穂)、姐御(森下愛子)の出所と、カヨと看守である先生(満島ひかり)の交流と別れが描かれた。
イラスト/まつもとりえこ

菅野美穂の謎ダンス! 元ネタは?


『レザボア・ドッグス』! 「ライク・ア・ヴァージン」! にゃんこスター! 大変フックの多いオープニングのシークエンスだった。

『レザボア・ドッグス』はクエンティン・タランティーノのデビュー作。名前を符丁で呼ばれるメンバーたちが集まって犯罪を行う、登場人物がやたらとおしゃべり、椅子に拘束され続ける男、シャッフルされる時制と、『監獄のお姫さま』との共通点が多い。いわば最大の元ネタ。

財テクが「ライク・ア・ヴァージン」をダンスしながら吾郎に迫るシーンは、マイケル・マドセンがダンスしながら拘束された若い警官の耳を切る有名なシーンのパロディー。「ライク・ア・ヴァージン」は『レザボア・ドッグス』の冒頭でメンバーたちが話題にしていた曲だ。

クドカン本人は「これはもう『レザボア・ドッグス』やらない手は無いんだけど、すぐやると、また得意の『分かるヤツだけ分かればいい』かよとソッポ向かれちゃうので8話まで我慢しました」と振り返っている(『週刊文春』12月14日号より)。

「何かを探しているような」菅野美穂の振り付けは、クドカン夫人の八反田リコによるもの。吾郎の合いの手がにゃんこスターっぽいと思っていたら、ちゃんと最後に言ってくれてホッとした。菅野美穂のほうが本家よりねっとりしていた気がする。

小泉今日子と満島ひかりが松田聖子をデュエット!


「あるんです。感情移入しちゃうこと。刑務官も人間なんで」

先生が吾郎の妻、晴海(乙葉)に語った言葉だ。犯罪を憎んでいた看守である先生が、なぜカヨたちの“犯罪”計画に加担したのか? 第7話のラストあたりでは、実は先生は“潜入刑務官”ではないのかという疑いが提示されていたが、過去のエピソードを見ればそんなことはないというのは明らか。

ライター情報

大山くまお

ライター。著書に『野原ひろしの名言』『野原ひろしの超名言』(双葉社)、『名言力』(ソフトバンク新書)、『中日ドラゴンズあるある』(TOブックス)など。

URL:Fire Stone and Water

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