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「わろてんか」87話。倒れてみんなの見せ場を作る藤吉(松坂桃李)、なんという献身

2018年1月17日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「わろてんか」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第16週「笑いの新時代」第87回 1月16日(火)放送より。 
脚本:吉田智子 演出:川野秀昭
イラスト/まつもとりえこ

87話はこんな話


藤吉(松坂桃李)が倒れ、北村笑店はじまって以来の一大事に、風太(濱田岳)は皆で立ち向かおうと鼓舞する。

質の高い文化の創造


1月16日に発表された、2018─2020年の「経営計画」でNHKは、追求する「公共的価値」のなかに「質の高い文化の創造」を挙げている。「質の高い文化の創造」、なにとぞよろしくお願いします。

ぐっと来た


「なあ 藤吉はん わろてんか」
昏昏と眠り続ける藤吉に、てん(葵わかな)が声をかける。
ここはぐっと来た。

家族以外の人の面会は・・・と困る看護師に「わしら家族です」と言う亀井(内場勝則)。
ここもぐっと来た。
「もうすぐ一番太鼓鳴りまっせ」もよい台詞。

「リリコ(広瀬アリス)やでえ、目ぇ開けてぇや」も。

栞(高橋一生)の「たまには泣いてもいいんじゃないかな」も。

倒れたことでみんなに見せ場を作った藤吉の献身はすばらしい!
根付の鈴の見せ場までできたし。

抑圧されたてん


てんは、藤吉には「一生笑わせたる」と言われ、お父さん(遠藤憲一)には「てん、お前はわろてんか?」(36話)と確認され、兄(千葉雄大)には「つらいときこそ笑うんや」(11話)と言われてきた。
彼女がなかなか泣けないのは、笑え、笑えと言われて生きてきたからではないか。
そのうえ、子どもの頃は「笑うな」とお父さんに言われたこともあって、ちょっとダブルバインドになってしまっているようにも思えて気の毒だ。
そんな彼女に、「たまには泣いてもいいんじゃないかな」と言ってあげた、栞は素敵だと思う。

笑うにしても笑わないにしても、てんは自分の意志ではなくて、人に言われたことを聞いてきたので、何をするにも全然伸び伸びしてないように見える。
抑圧されて生きてきたことが、忍耐強さとして育まれた、それがてんという人物像なのだと思う。
つねに平常心でいることは精神の強さだ。クレバーな葵わかなは、それを的確に演じている。なかなか理解されにくい仕事だと思うが、この体験はゆくゆくきっと生きると思うのでがんばってほしい。

風太とトキがここまで結婚してないわけを考えた


例えば、このまま藤吉が亡くなってしまった場合、風太にワンチャン出てくるわけで。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 4

  • 朝ドリャ 通報

    仮に藤吉がこのまま死んでも「藤吉ロス」にはならないのだろうなぁ

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  • 匿名さん 通報

    旦那、父、兄に、笑えと、言われてたのは、束縛になるのか?悲しんでいるよりは、笑ってる方が良いという意味かと思ってましたが。

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  • 匿名さん 通報

    死の淵に立たされている夫を献身的に看病する妻という構図は、ベタだけど共感を誘いますね。だけど、藤吉が生やしだした髭が胡散臭くて邪魔。せっかくシリアスな展開なのに。無理に視聴者を笑わそうとしている?

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  • 匿名さん 通報

    「藤吉ロス」にはならないかも知れませんが、さすがに今の時点で藤吉が居なくなっててんが一人になる展開を望んでいる視聴者は多くはないと思いますよ。

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