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「BG~身辺警護人~」2話も木村拓哉ワンマンショー、もう毎週お姫様だっこをするべきだ

2018年2月1日 10時00分 ライター情報:大山くまお
木村拓哉主演の『BG~身辺警護人~』。丸腰でクライアントを守るボディガードの活躍を描く。江口洋介、斎藤工、菜々緒、間宮祥太朗、石田ゆり子、上川隆也という豪華共演陣も話題になっている。先週放送の第2話の視聴率は15.1%。『99.9─刑事専門弁護士─』に逆転されたが、それでも立派な数字だ。

ばっくれた妻を時間通りに連れ戻すミッション


今回のクライアントは、人権派(今、ネットで嫌われている言葉の一つ)の裁判官、行永(田中哲司)。重大事件の判決が控える中、彼の家の自転車に放火されるという事件が起こった。行永自身は警視庁のSPがつくが、彼の妻・亜佐美(大塚寧々)にはつかないため、民間警備会社の身辺警護課である島崎(木村拓哉)らがボディガードにつくことになった。なお、ゲストの大塚寧々は『HERO』で木村と同僚の検事役を演じている。

しかし、ボディガードを邪険に扱い、特に島崎に対してキツく当たる亜佐美。これは映画『ボディガード』パターンだ(第1話でキムタクは保険勧誘員の濱田マリに「ケヴィンなんとか」と呼ばれていた)。

亜佐美は、不動産会社の営業マン・三上(石黒英雄)と密会を重ねていた。そして仮病の腹痛という驚くほど古典的な方法で菅沼(菜々緒)と沢口(間宮祥太朗)をまんまと出し抜く。若手たち、無能すぎる……。

「裁判官は人様の生き死にを左右する立場にあります。私だけでなく家族にも倫理に則った正しい生活が求められます。なぜなら、私生活が乱れている裁判官が下した判決には信頼性がないからです」

裁判官の行永は、妻にも品行方正な生き方を求めていた。しかし、亜佐美にはそれが窮屈だったのだ。ばっくれた奥さんを時間までに家に連れ帰るというスモールなミッションを壮大な音楽で見せる演出がおかしい。結局、亜佐美はレンタルルームに隠れていた。持ち前の洞察力で亜佐美が隠れていることを見抜く島崎。

亜佐美に近づいた三上は行永に恨みがあった。彼の妻がストーカー被害に遭っていたのだが、行永のストーカーに対する判決は執行猶予付きの微罪。彼の妻はノイローゼで自殺してしまっていた。妻とお腹の中の子を失った三上は、亜佐美を殺そうとしていた。
「ボディガード」Blu-ray/ワーナー・ホーム・ビデオ

キムタクのボディガード抱っこ


三上のたくらみに気づいた島崎は、亜佐美と一緒に逃げようとする。しかし、亜佐美は買ったばかりの派手な靴が足に合わない。ならば島崎がやることは一つ。出た! ボディガード抱っこ!(お姫様抱っこのこと)

映画『ボディガード』にはケヴィン・コスナーがホイットニー・ヒューストンを抱っこする名場面があり、DVD、ブルーレイのジャケットにもなっている。なお、『BG』のこのシーンは現場でキムタクがアドリブで提案したものだという。ちゃんとスローモーションで見せているのだから、演出側もこれが見せ場だと心得ているのだろう。(amazonプライム配信あり)

ちなみにボディガードのライアン・レイノルズが殺し屋のサミュエル・L・ジャクソンを守るパロディ映画『ヒットマンズ・ボディガード』のジャケットはレイノルズがジャクソンをお姫様抱っこする写真だったりする。これから毎週、キムタクはクライアント(男性でも女性でも)をボディガード抱っこするというのはどうだろう?

キムタクの丸腰ボディガード殺法


「どうしても確かめたいんです。自分の妻が死んでも、裁判官は冷静に判決が下せるのか」

すっかり目がイッている三上が、エレベーターに閉じ込められた島崎と亜佐美に迫る。クライマックスは、二丁ハンマーの石黒英雄と丸腰の木村拓哉のエレベーター内一本勝負!

木村はかんぬきで相手の両腕を封じ、さらに一旦離れてからはクロスアーム式のボディシザース! その後、うつ伏せになった相手に腕十字固めをかけてハンマーを奪い、さらに飛びかかってくる相手を倒して袈裟固めのような形でチョークを決める。相手の動きを封じることに主眼を置いたボディガード殺法だ。45歳のキムタク、頑張ってる!

結局、島崎の活躍もあり、三上は逮捕されて一件落着。裁判官夫婦の問題も当事者同士で解決した。しかし、今回も江口洋介は何もしなかったな……。事件解決後、キムタクに皮肉を言うだけ。90年代を彩った2大ロン毛俳優の初共演なんだから、もうちょっと激しく火花散らすところを見たいよ。上川隆也、斎藤工、菜々緒、間宮祥太朗の活躍のしなさっぷりもすごい。第2話もキムタクワンマンショーだった。

あと、なんだか女性の描き方に悪意があるように見えるのが不思議。大臣の石田ゆり子は公務時間中にSPの江口洋介にコナをかけるような私用電話をかけてたしなめられるし、裁判長の妻の大塚寧々は自分勝手な浪費家で、ボディガードの菜々緒はいつも仕事とクライアントの文句を言っている。黙々と目の前の仕事をする男たちと比べると、いかにもダメさが強調されているようだ。これは一体何なんだろう? 脚本はベテランの井上由美子。

第3話は人気タレントをめぐる1億円を護るぞ。今夜9時から。
(大山くまお)

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ライター情報

大山くまお

ライター。著書に『野原ひろしの名言』『野原ひろしの超名言』(双葉社)、『名言力』(ソフトバンク新書)、『中日ドラゴンズあるある』(TOブックス)など。

URL:Fire Stone and Water

「「BG~身辺警護人~」2話も木村拓哉ワンマンショー、もう毎週お姫様だっこをするべきだ」のコメント一覧 3

  • さてさて 通報

    「どっかで見たぜこのシーン!」は近頃嫌われますからな。そこにもう一工夫加えて「そう来たか!」と唸らせる展開を作れないもんなんでしょーか?

    6
  • 匿名さん 通報

    まあ、役柄なんだから、お姫様抱っこしてもいいじゃないか。抱っこするキムタクも、抱っこされる大塚寧々も仕事なんだよ。

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  • 匿名さん 通報

    「二丁ハンマー」って表現が上手い(笑)。閉まる直前のエレベーター内に二丁ハンマー(くぎ抜き付きで殺傷能力があり危険なやつ)が差し込まれた瞬間や、そこからの格闘シーン(ブラジリアン柔術?)が良かった。

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