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「半分、青い。」17話。時代の変化と主人公の変化を重ねた巧みな脚本

2018年4月21日 08時30分 ライター情報:木俣冬
ちょうど、89年前後の東京に生きる女性3人のリアルな生活が、当時のカルチャーをふんだんに出しながら描かれた漫画だ。

トオルを叱る上司・斎藤歩は、アニメーション映画「サマーウォーズ」(09年 細田守監督)の侘助の声の俳優。侘助のモデル・伊丹十三は、80〜90年代、数々のヒット映画を撮っていた。
我々視聴者がSNSで調子に乗って薀蓄を語るネタをじゃんじゃん投下してくる「半分、青い。」。惜しげなさ過ぎて、16話では「ねるとん紅鯨団」〈87〜94年 フジテレビ〉的な番組が出たあと「コンパニャー見たい」と草太(上村海成)が言っていること(おそらく、ねるとんのコンパニオン回)や、「ランバダ」のシングルが発売されたのが90年である(ドラマは89年)ことのわけなどを咀嚼する前に風のように過ぎ去っていく。かろうじて、クラゲ先生(春海四方 89年に解散した一世風靡セピアのメンバー)の喋り方が朝ドラ名物・玉音放送ふうであるということに引っ掛かりを憶える視聴者も少なくないのではないか。

ここまで書いて、通常のレビューの文字量になってしまったが、まだストーリーについて、ほとんど記せていないので、もう少し続ける。

ゆれる


男たちが瞳に翻弄されている一方で、女たち(松雪泰子、原田知世、池谷のぶえ)は踏みとどまる。キミカ先生(余貴美子)に、土地開発によって静けさや自然が損なわれることを認識させられたのだ。

律(佐藤健)とキミカ先生が商店街を歩きながら、「故郷」をBGMに語る。
「年寄りは変わることがこわいかなあ」
「(梟町が)帰ってきたときに ホッとする場所やったらいいと思ってるんや」
「高校卒業して遠く行っても この町 忘れんといてな」
などと、ちょっといいことを言うキミカ先生。
こういう台詞が響くのは、1、2週で、たっぷり、こども時代のかけがえない素敵な時間を描いてあるからだ。あの頃と、89年では、人は年をとり、恋をして、経済状況が変わり、いろいろなことが変わっていくが、律とキミカが歩く商店街の風情はかろうじてまだ変わっていない。
変わるもの、変わらないもの、ありなもの、なしなもの、リアルなもの、架空のもの、生きてるもの、死んでるもの、純粋さも貪欲さも・・・何もかもをまぜこぜにして、ガンジス川のように、時代の川が流れていく。
とどまるのか、先に進むか、その境界線上のドキドキが、鈴愛の恋と重なった。

1時間に1本しかないバスを乗りそびれ学校に遅刻してしまった新聞部の小林との出会いを、律に「ちょっとすてきな カセットテープを拾ってあげるなんて出会い」は「運命」と言われ、はたして再会するのか・・・と思っていると、出会ってしまう。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

「「半分、青い。」17話。時代の変化と主人公の変化を重ねた巧みな脚本」のコメント一覧 8

  • 匿名さん 通報

    鈴愛よりも菜生の方が可愛い

    13
  • 匿名さん 通報

    kaomaのLambadaは89年発売であってるはず ドラマでかかっているのもkaomaのやつ このライターさんは90年に石井明美がカバーしたバージョンをオリジナルと勘違いしていると思う

    9
  • 匿名さん 通報

    ヒロインは、可愛いとうよりは愛嬌がある感じ。

    6
  • 匿名さん 通報

    果たして恋に繋がるのか?

    4
  • 匿名さん 通報

    毎日15分、堪能している。 セリフのテンポも好き。 土曜日分を5回も見るのは、あさが来た以来かなぁ。 レビューも毎日楽しみにしています。

    3
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