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「花のち晴れ」庶民狩りをちょっと格好いいこととして描く時代錯誤…一途なメグリンは応援したい7話

2018年6月5日 09時45分 ライター情報:北村ヂン
『花より男子』新シリーズ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS・火曜10:00〜)第6話。

江戸川音(杉咲花)から思いっきりフラれてしまった神楽木ハルト(平野紫耀)が、英徳学園の品格を守るために推し進めてきた「庶民狩り」と向き合う。
イラストと文/北村ヂン

「庶民狩り」の気持ち悪さ


音にフラれ、「もうどーでもいいよ」的なモードに入ってしまったハルトは「庶民狩り」を再開する。

前作、『花より男子』でF4が行っていた「赤札」に相当するもの。

「赤札」の方は道明寺司(松本潤)率いるF4に逆らった、もしくは目を付けられた生徒の下駄箱に赤札が貼られ、そいつがリンチの対象になるという、わりと単純ないじめだったのに対し、「庶民狩り」は、授業料や寄付金を払うことができない貧乏人を学園から排除することによって、学園の品格を保とうという作戦。

どちらも、被差別者を設定することによって他の大多数の生徒たちの士気を高揚させているのだが、見ていて圧倒的にモヤモヤするのは「庶民狩り」の方なのはなぜだろうか。

「赤札」によって開始されるいじめも、卵をぶつけたりぶん殴ったりと、かなり直球のバイオレンスでなかなかのヒドイ内容だったものの、いじめている側の生徒から「悪いことだけどF4の権力が怖いから仕方なく……」という空気を多少なりとも感じられた。

一方、「庶民狩り」の方は、「みんなハルトが立ち上がるのを待っていたんだ」とか言われているように、多くの生徒たちの間で「学園をよくするためのいい事」と認識されており、みんな嬉々としてやっているように見えるのだ。

「金持ち vs 庶民」という図式を作りあげ、「こいつは庶民だから差別してオッケー!」という口実を与えられたことで暴走していく一般生徒たち……。どうしても人種差別の問題とも重なって見えてしまう。

もちろん「赤札」も「庶民狩り」も、主人公目線からするとNGというスタンスで描かれているわけだが、『花より男子』の放送時からだいぶ世の中も変わっており、レイシズムやパワハラ問題がこれだけ大きく取り上げられているのに、相変わらず「チョイ悪なことを煽動しちゃう、やんちゃな男の子(ハルト)」くらいのスタンスで描かれていることに違和感を感じる。

最終的に、ハルトが憧れる道明寺司が、『花より男子』の主人公である牧野つくしと出会ったことで変わっていき「赤札」もやめたという話を聞いて、ハルトも「庶民狩り」をやめると宣言。

ライター情報

北村ヂン

群馬県出身。ライター&イラストレーター。珍奇でバカでサブカルチャーなものが主な取材対象。「デイリーポータルZ」や「日刊サイゾー」などで執筆中。

URL:Twitter:@punxjk

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