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「半分、青い。」69話。超高速で3年、早くも漫画家生活に翳りが

2018年6月21日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第12週「結婚したい!」第69回 6月20日(水)放送より。 
脚本:北川悦吏子 演出:田中健二
「 act. 7月号」ワニブックス

69話はこんな話


デビューして3年。時に1995年。鈴愛(永野芽郁)はマンネリに苦しみ、ユーコ(清野菜名)は打ち切りの宣告を受けてしまう。

3年めのマンネリ


デビュー3年。24歳。鈴愛はアシスタントを雇うようにもなりすっかり漫画家先生になっていた。
永野芽郁の様子がすこし大人っぽくなった。でも服はずっとボーダーだ。

鈴愛は「一瞬に咲け」、ユーコは「5分待って」をずっと連載している。
デビュー作で連載は晴れがましいが、同じ題材を3年も連載続けることは酷である。
それが少年誌に顕著な漫画雑誌のシステムで、読者アンケートの結果で人気があればずっと続け、人気がなければ雑誌の後ろに配置され、やがて打ち切りとなる。まさに競争社会。書いて書いて走って走ってひたすら先頭を走り続けないとならない。そういうのを「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」と言う(BY ウルトラセブン)。

「高校半年間の卒業までの話を3年も連載しちゃって」と自虐する鈴愛。もう夢も煌めきもない。
「ドカベン」がいったいいつまで学生をやっているのか昔よく話題になったもの。そう思えば、朝ドラの時代考証が多少ずれていたとしてもまったく気にならないではないか。すべてフィクションなのだからして。

結局、うまくいったのはボクテ(志尊淳)だけ。「女光源氏によろしく」は大手で連載され大人気で映画にもなった。女子高生にもサインを求められる。
鈴愛も指摘していたが、元の「源氏物語」が長いのでネタが豊富なのも勝因であろう。

ユーコの変化


最も冴えないことになっているユーコは、なんとなく円広志に似てる(似てません?)オヤジ(角田晃広)とどうやらつきあっているらしい。リポダミンA(この倒置は最高)を愛飲するオヤジはユーコのことを応援し、ハイブランドのバッグ(エルメスバーキンの赤)を貢ぐ。でも偽物らしい。ドン・キホーテで安く買ったブランドバッグを女の子にプレゼントするおじさんはこの時代のアイコンだがこれもまたテレビ業界のノリである。ほんとにテレビ業界ってしょーもない。凋落するわけだ。
ユーコは喜んだふりして頬にキス、そのあと、カットが切り替わり、その唇をゴシゴシ洗っているカットになることで、このつきあいがいやなものなのだということがよくわかる。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

「「半分、青い。」69話。超高速で3年、早くも漫画家生活に翳りが」のコメント一覧 10

  • 匿名さん 通報

    いきなり3年とか5年の歳月が流れてる。朝ドラでは定番と言えば定番だが、僕は「あまちゃん」とか「ひよっこ」が好きだっただけにちょっとついて行けない。その3年の間にも色々あったろうに・・・。

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  • 匿名さん 通報

    律は大学院で京都ですか。1995年ということなので修士課程の2年目かな。そのうちに描かれるんでしょうが、清とはどうなった? ブッチャーはまだ京都? 奈緒は? 時間が飛んだ分、気になることが多いですね。

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  • 匿名さん 通報

    ボクテの性格からして他誌で連載が決まったら秋風に挨拶に来るはず。贈物もするだろう。門前払いされたとしてもここで初の再会というのは無理がある。ドラマ的には刺激があるけど丁寧な作りとはいえない

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  • 匿名さん 通報

    > 漫画家デビューして3年後に残っているのは1割  たぶん「5年後」じゃなかったかな。

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  • 匿名さん 通報

    >「高校半年間の卒業までの話を3年も連載しちゃって」と自虐する鈴愛。  スラムダンクは、4ヶ月の話を5年か6年くらい連載していたはずで、人気作品には仕方のないことなんでしょうね❗

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