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「半分、青い。」94話。驚愕、妻の悲しい吐露を聞かずに襲いかかろうとする夫

2018年7月20日 08時30分 ライター情報:木俣冬
連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第16週「抱きしめたい!」第94回 7月19日(木)放送より。 
脚本:北川悦吏子 演出:田中健二

94話はこんな話


鈴愛(永野芽郁)と涼次(間宮祥太朗)の新婚生活がはじまったが、涼次が結婚資金を映画に使ってしまったことが判明する。

小ネタいろいろ


光江(キムラ緑子)のお茶による歓迎が終わり、三おばと鈴愛が対面する。
繭子(亡くなった涼次の母)、光江(キムラ緑子)、麦(麻生祐未)、めあり(須藤理彩)・・・まみむめも・・・から名前がつけられていた。「も」だけいない。
めありは画家メアリー・カサットからとられたという。
メアリー・カサットは印象派の画家で、母と子をモチーフにした絵がとりわけ有名。いろいろな病を抱えて絵を辞めたことや影響を受けたドガとの関係など、偉大なる画家・カサットの人生と鈴愛の人生とはリンクするのだろうかと妄想をくすぐられる。
ちなみに、光江と鈴愛のお茶の場面が「不思議の国のアリス」の“3月うさぎ”のお茶会のオマージュらしい。
3月うさぎのお茶会は時間が止まってずっとお茶会が続いている。ディズニーランドのアトラクションはくるくる回るティーカップ。このレビューで何回も指摘している回るモチーフがまたしても登場した。
不思議の国のアリス (新潮文庫) ルイス キャロル

それよりなにより、意地悪な光江にへこたれず「ブッチャー」と呼んでいいですか? と返す鈴愛のタフさに感心。
そこでひさしぶりにブッチャー(矢本悠馬)が登場したが、余韻なく場面がタイトルバックに切り替わった(この手法、よく使われていますね)。

すごい名場面


さわやかな星野源のタイトルバック明け。
夜、新居で枕を並べて、トタン屋根に落ちる雨音を聞きながら、鈴愛が片耳の聞こえないことが「ほんとうにつらくて」と話をしていると、感極まって「鈴愛ちゃん!」と襲いかかる涼次。
「アホなの」とはたく鈴愛。
ヒロインの片耳失聴への自己憐憫が、新婚男子の性欲にかき消されんとする現実的な描写には震えた。
これはある意味、「人間だもの」を見つめた屈指の名場面である。
もっとも、せっかくの新居がトタン屋根(なんと倉庫だった)で雨音が激しくうるさいことも本当にいやだったのかも。

さらには、93話でふだんはほぼ何もできない鈴愛がお茶のお点前をやけにうまくこなしていた理由は、お茶をやっているヒロインの漫画を描こうとして一ヶ月体験して習得したからと明かされることも皮肉めいている。
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ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

「「半分、青い。」94話。驚愕、妻の悲しい吐露を聞かずに襲いかかろうとする夫」のコメント一覧 5

  • 匿名さん 通報

    鈴愛、三おばに対して色々と失礼だと思う。目上の人と話しているという意識がないのかなと思いました。光江さんだってちょっと意地悪も言いたくなりますよ。

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  • 匿名さん 通報

    鈴愛はダメンズに引っかかるタイプなんでしょうかw

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  • 匿名さん 通報

    >では「光江」も帽子に何か関係あるのでしょうか? →ドイツ語でツバのない帽子をミュッツェというのですが、それをもじったとかw

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  • 匿名さん 通報

    >そこでひさしぶりにブッチャー(矢本悠馬)が登場したが、余韻なく場面がタイトルバックに切り替わった(この手法、よく使われていますね)。   この乱暴な編集好きではありません❗

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  • 匿名さん 通報

    >映像に限らず何にしても嘘はつけないものである。  暗に脚本や演出陣を批判してます?

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