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韓国製シチュエーションスリラー「7号室」のドタバタはオタクが好きな味。死体とドラッグと開かずの密室!

2018年8月10日 09時45分 ライター情報:しげる
よくできたシチュエーション・スリラーでありながら、「おっさんとイケメンがひとつの部屋と死体と麻薬を巡ってドタバタする」という、オタク好みのストーリーでもある。『7号室』は、1粒で2度美味しい作品である。

開かずの7号室には秘密がいっぱい! おっさんとバイト店員の極限バトル!


この映画で初めて知ったのだが、韓国にも日本でいう個室DVD店にあたる商売があるようだ。店舗の形態は日本とほぼ一緒。客はDVDを選んで部屋に入るという、小さな個室がいくつか連なったスタイルの店である。タイトルの『7号室』は、その個室DVD店の部屋番号だ。

離婚で家庭を失い、10年前に個室DVD店をオープンしたドゥシク。しかしここしばらく客足はすっかり遠のき、家賃も払えず、さらに姉夫婦には借金まで作っている。バイトとして雇っているテジョンの給料も未払いが続く。なんとか店を売却したいドゥシクは不動産屋が店の新オーナー候補をつれてくるタイミングに合わせて新人バイトのハンウクを増員し、店が繁盛しているフリをして売却先を見つけようとする。

一方、バイト代を払ってもらえないテジョンは、知り合いの麻薬密売人からワケありのドラッグを預かることで報酬をもらおうとする。テジョンがドラッグの隠し場所に選んだのは、バイト先の個室のひとつである7号室。そこは滅多に客が来ないことからドゥシクの風水グッズが置かれ、ほとんど誰も入ってこない部屋となっていたのだ。テジョンは椅子の座面の裏にドラッグを隠し、何食わぬ顔でバイトを続けようとする。

しかしある日、店の天井から水漏れが発生。掃除しようとしていた新人ハンウクが水に触れた矢先、天井のケーブルからの電流によって感電死してしまう。突然降って湧いた死体。人死にが出たことがバレては、店の転売がご破算になるどころか、逮捕すらあり得る。パニックになったドゥシクは同じ7号室にハンウクの死体を隠し、ドアに鍵を取り付けて密閉してしまう。一方テジョンは密売人からドラッグを持ってくるように急かされたものの、突然密閉された7号室に入ることができなくなる。かくして個室DVD店という密室を舞台に、7号室をめぐる2人の駆け引きが始まる。

とにかく貧乏人しか出てこない映画である。それゆえに、韓国の下層ライフはどういう感じなのかがよくわかる。まず第一に、個室DVD店というものの扱いが日本と韓国ではずいぶん違う。日本ではネットカフェや漫画喫茶の延長という感じの扱いで、外回りの営業マンが昼寝したりする個室DVD店だが、韓国では明確に「安いラブホテル」なのだ。
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ライター情報

しげる

ライター。岐阜県出身。プラモデル、ミリタリー、オモチャ、映画、アメコミ、鉄砲がたくさん出てくる小説などを愛好しています。

URL:Twitter:@gerusea

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