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一点入魂プロフェッショナル、ドット絵の流儀が凄まじい。語り継ぐべき至芸『ゲーム ドット絵の匠』

2018年9月1日 09時45分 ライター情報:米光一成
“最初の頃はそれこそ方眼紙に手描きでドット絵を描いていたりしていたから、止め絵を1枚モニターに表示させるのだって時間がかかりました”。
そうなのだ。
方眼を埋めて、16進数になおし、データ入力してグラフィックを描いていたいのだよ、むかしは。

『ゲーム ドット絵の匠』が出た。
サブタイトルは「ピクセルアートのプロフェッショナルたち」。
インタビュアーは、とみさわ昭仁。
特殊古書店「マニタ書房」の店主であり、コレクターであり、ライター。
2009年までは株式会社ゲームフリークに所属し、『ポケットモンスター』シリーズの開発にも携わっていた。
彼が、ファミ熱!!プロジェクト編集部と協力して、7組のドット絵師にインタビューしたものをまとめたのが本書だ。

クリムトの「接吻」、ムンクの「叫び」


最初に登場するのは、『ギャラクシアン』『ギャラガ』『マッピー』などナムコの名作ゲームのドット絵を手がけた小野浩。
ゲーム内のドット絵だけでなく、製品のロゴデザインや、インストラクションカードのデザイン、アップライト筐体のパネルなど、なんでもデザインしていたと語る。そういう時代だったのだ。
ナムコの傑作ゲーム『マッピー』で、泥棒猫ニャームコが盗むモナリザの絵。
色数も限られた16×16ドットで、モナリザと判るように描かれていて、当時「すげーー」と少年たち(俺たち)は驚いたものだが、本書を読んで、また驚いた。
小野さんは、その後、個人的趣味で「絵画シリーズ」を作っていたのだ!
しかも、本書にはその絵画シリーズのドット絵が、カラー口絵でドサッと紹介されていている。
クリムトの「接吻」、ムンクの「叫び」などのドット絵名画の数々。

次に登場するのは、『ファイナルファンタジー』シリーズのドットデザインを手がけた渋谷員子。
アニメータ志望でゲームに興味がなかった彼女がスクウェアに入社したきっかけや、手探りでやってきた時代、14年のブランクの後にドット絵を打ったときのエピソードなどが語られる。
“自分の描いた絵がスマホの画面を通じて実際にユーザーに見てもらえるのは「もっと喜んでいいことなんだよ」と後輩たちに言いますね”

『メタルスレイダーグローリー』!


ファミコンでこんな緻密なグラフィックが描けたのか!と驚かされたゲームといえば『メタルスレイダーグローリー』だ。『メタルスレイダーグローリー』のグラフィックや企画、シナリオを手がけたのが、☆よしみる。

ライター情報

米光一成

ゲーム作家/ライター/デジタルハリウッド大学客員教授。代表作「ぷよぷよ」「BAROQUE」「想像と言葉」等。

URL:Twitter:@yonemitsu

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