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「透明なゆりかご」女の敵は女じゃない。妊娠・中絶・出産してもしなくても私たちは連帯している8話

2018年9月14日 09時45分 ライター情報:むらたえりか
「私は、こどもは産まないっていう自分の決断が間違っていたとは思わない。でも、別の道を選んだ人を見るとね、どうしても考える、私は正しかったのかなって。女同士って、どうして比べちゃうのかしら」
紗也子「わかるからじゃないですか、気持ちが。どんなに立場が違っても、なんとなくわかってしまう。だから、比べてるんじゃなくて、私たちは共感しているんだと思います」

9月7日(金)放送のドラマ10透明なゆりかご(NHK)第8話。
主人公・アオイ(清原果耶)の先輩看護師である望月紗也子(水川あさみ)が妊娠した。産科の看護師として多くの妊娠・出産と向き合ってきた自信がある紗也子。しかし、つわりなど体調の変化に、その自信を崩されかけていた。

同じ時期、由比産婦人科には中絶を希望する宮本久美子(異儀田夏葉)と、仕事をしながらキツいつわりに苦しむ中森弥生(滝沢沙織)が通院していた。
沖田×華『透明なゆりかご〜産婦人科医院看護師見習い日記〜』1巻(講談社Kissコミックス)

女たちは対立していない


本当はこどもを産みたいのに、経済的理由や夫の反対によって中絶を希望せざるを得ない宮本。そして、そんな宮本の前で「もう嫌だ」と泣き崩れながらも、出産することを選んだ中森。
こどもを産まない人生を自ら選び、産婦人科の婦長として生きる榊(原田美枝子)。産科の看護婦として妊娠・出産について誰よりも学び、自分の出産にも活かせるはずだと思っている紗也子。

今回は、この4人が妊娠・出産についてある種対立した立場の女性であるかのように描かれていた。そのストーリー上の構造が一変したのは、宮本が中森を突き飛ばしたときだった。

宮本「産めるのに、もう嫌だとか逃げたいとか甘ったれたこと言ってんじゃないわよ。お金だっていっぱいあるんでしょ。贅沢なのよ! そんなに嫌なら産むのやめれば!」

産みたいという気持ちを殺さなければいけなかった宮本。彼女にとって、嫌だ嫌だと言いながらそれでも産むことができる中森は妬ましい存在になってしまっていた。
妊婦を突き飛ばすなんて、あってはいけないこと。それを示すために、警察が由比(瀬戸康史)に事情聴取をする場面が挟まれる。でも、女たちの間では、宮本は完全な悪者にはならない。

中森「流産してたかもしれないって考えると、あの人のことは許せません。でもなんか、気持ちはわかります」

自分と違う人生を選んだ女性を気にしてしまう気持ちについて、榊が「女同士って、どうして比べちゃうのかしら」とこぼす。紗也子が「比べてるんじゃなくて、私たちは共感しているんだと思います」と返す。

ライター情報

むらたえりか

ライター/PR企画者。宮城県出身・女子校育ち。「アオシマ書店」で写真集レビューなどを執筆。ハロプロ、ヒーロー、ベガルタ仙台が好き。

URL:わたしとたのしいくらし

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