上記のイラストの展開後、「流しそうめん」レベルの速さで別れたこの彼（当時28歳）がやりたがった「カップル共有アプリ」……。30歳間近の筆者は、そのアプリの正直どうでもいい質問に回答しながら、彼に対する愛情を確認するのに必死でした。
あれはカップル"両者"がノリノリでやるからこそ盛り上がるもの。完全なマイナス感情の中で彼の好きな「家庭の味」を知ったところで、「ふむふむ肉じゃが新発見」などと感じた記憶はありません。というか彼のその回答を閲覧した記憶がありません。というか記憶がありません。
ひっかかるのは小学生の「サイン帳」テンション！
ただ実は、こういうの記入するのは好きなのです。小学生の頃、クラスの女の子から渡された方もいるのではないでしょうか、「サイン帳」。
「私の誕生日は〇〇で、血液型は〇型。
趣味は〇〇だよ！ 今好きな人が（いる・いない）よ！ その人のイニシャルは〇.〇だよ！」という具合に穴埋め式にプロフィールを入力していく紙です。あれ、女子向けのデザインのものしか見たことがないので、やはり女子はああいうの記入するのが好きなのではないかと思うのです。
「カップル共有アプリ」で私が一番引いたのは、その「サイン帳」に似たテンション……。プリクラの機械のような口調で話し掛けてきます。そのテンションを前に、子供じみた質問はもちろん、自分の好きなものを答えるだけでも大いなる抵抗がありました。入力することにワクワクはしたのですが、それを恋人と共有することは嫌でした。
いい歳した男女が小学生みたいなことをしているとしか思えなかったのです。
「ウザい」「ばかみたい」「別れる」…予想以上の嫌われぶり！
では一般的に世の女性達は、「カップル共有アプリをやりたがる彼氏」に対してどのような印象を持っているのか、聞いてみました。
「ちょっとひく。やりたいと思わない。やろうと言われたら別れる」（25歳/販売職）
ほらほらほら！別れの危機に発展する場合もあるんです。
「絶対やだ！記念日とかいう時点でアウト。一緒に居るとき以外は別の事を考えていてほしい」（45歳/販売職）
「嫌。
私は私。縛られているような気になる」（30歳/レジ担当）
「束縛」というイメージを抱いている女性もいます。スケジュールの共有もできるようで、それに対して束縛と感じることもあり得ますよね。
「なんでやりたがるのかよくわからない！たしかにお互いの情報を共有できるのはいいかもだけど、普通にLINEとかで連絡を取り合えば十分な気がする」（29歳/主婦）
「アプリが用意した質問」だからこそ答えられることもあるのかもしれないと思う一方、やはり知りたいことは直接聞ける関係になっていくことが理想ですよね。
「息子がやっていたらばかみたいで嫌だけど、自分が若いときにあったらやっていたかも」（53歳/主婦、パート）
「よくは知らないけれど、ちょっとウザい。周りのみんな口を揃えて言うのは、『高校生くらいなら楽しめるのかも…』」（58歳/主婦、パート）
やはりそこですよね！高校生大学生が盛り上がるのは引きもしませんし、自分がその年齢だったら裏原宿の片隅でピコピコ、乗り気でやっていたかもしれないです。
しかし年齢が上がると共に落ち着きも身についていくもので、それは同時にパートナーにも身に着けていてほしいもの。いつまでも「サイン帳」のテンションでは大人の恋愛は発展しません。
それにしても「ウザい」、「ばかみたい」、「別れる」…。予想以上の否定されぶりに筆者も驚いています。
あえて叶えずに……
現在の恋人がそんなことを言っていました。
本当は外で呼べないくらい恥ずかしい呼び方で呼びたい。
彼女にはカラオケで西野カナを歌ってほしい…。大人になっても子供じみたことを多少なりとも思っている方もいるのでは？ドライな意見が飛び交った今回の結果を見ると、そんな心の叫びも、「叶ったらそこでおしまい。想像だけで満足しておく」方が今後のためにいいのかもしれません。
（武井怜）
