ミレニアル世代の男性がスマートに生きるための情報を発信

飲酒強要のNEWS小山氏も世間もアルハラの危機意識が低過ぎる

2018年6月8日 12時00分

ライター情報:勝部元気

画像は本文と関係ありません

TOKIOの山口達也氏の強制わいせつ事件に続いて、今度はNEWSのメンバー・小山慶一郎氏が未成年者への飲酒強要をし、同じくメンバーである加藤シゲアキ氏もその場に同席していたと2018年6月7日発売の週刊文春が報じています。

公開された音声を聞くと、小山氏が「〇〇ターゲット!〇〇ターゲット!飲み干せ!はいっ!はいっ!はいっ!」「〇〇が!飲んでない!〇〇が!飲んでない!3!3!2!2!1!1!」と一気飲みコールをしています。

ジャニーズ事務所は「相手女性からは20歳であると伝えられており、小山及び加藤において相手女性が未成年であるという認識はなかった」と述べており、故意ではないことを強調したものの、「未成年者が同席していたか否かにかかわらず、こうした行為は(中略)厳に慎むべきもの」として、小山氏の活動自粛と、加藤氏への厳重注意を発表しました。

お決まりのように噴出する被害者叩き


これに対して、インターネット上では早速、山口氏による強制わいせつ事件の際と同様、「年齢を詐称した被害者の未成年者女性も悪い!」とのVictim Blaming(被害者叩き)が至る所に噴出しています。

ですが、仮に相手が未成年者ではなくとも、一気飲みコールはアルハラ(アルコール・ハラスメント)に該当する行為ですし、万が一急性アルコール中毒でも起こせば、刑事責任を問われかねないような悪質な言動です。ですから、年齢を偽っていたからと言って、小山氏の言動は何ら減免されるわけではありません。

「あの程度で強要とは言えないでしょ!」という声も出ているようですが、一気飲みコールを「あの程度」と思えてしまうのは、加害行為に対して危機意識があまりに低過ぎると言えるでしょう。過去に一気飲みを強要した人に対して、「心理的に飲まざるを得ない圧力をかけた飲酒の強要」であるとして違法性を裁判所が認める判断ケースもありますから、「あの程度」では済まされない明確なコンプライアンス違反です。(※きっと、そのような世間の意識の低さが、いまだに急性アルコール中毒死が無くならない背景にあるのだと思います)

さらに、「小山さんも未成年女性もどっちも悪い!」という主張にも私は反対です。確かにインターネット上で噂されているように飲酒の習慣がある人ならば、もちろん非はありますが、小山さんは成年の公人、相手は未成年の私人です。未成年かつ私人の彼女には周りの大人が叱れば良いだけ。社会にいる有象無象の人間が、彼女を小山さんと同じ土俵に置いて等しく公で批判するのは行き過ぎた制裁で、未成年保護の概念を蔑ろにしています。

正義を盾にした粛正欲(=加害欲)の暴走


そのような罪の重さを矮小化して被害者側の罪を問題視するのは、明らかにバランス感覚が歪んでいますが、山口氏の件について記事にした際にも書いたように、「小山氏=加害者」という受け入れがたい事実に対して「認知的不協和」を抱いた人たちが、その不協和を解消させるために、被害者の責任を見いだそうとしたのだと考えられます。

そしてあろうことか、またネット上では被害者の特定が始まっており、疑惑をかけられて集中攻撃を受けた女性アカウントが閉鎖する事態になっているようです。まさに近年のインターネット社会でありがちな「正義を盾にした粛正欲(=加害欲)の暴走」です。

男性芸能人が加害者で女性が被害者の場合、それがニュースになると二次加害者が大量に発生する現状は、決して放置のままで良いわけがありません。今の被害者保護の考えは主にインターネットが無い時代に作られたものなので、今後はアップデートが必要でしょう。何らかの規制や罰則も必要になると思います。

14歳も年下の女性と騒ぐことが異常だと思う


そもそも、小山慶一郎氏は1984年生まれの34歳にもかかわらず、このようなチャラい大学生かホストのようなノリの飲み会をしていることに驚いた人も多いことでしょう。仮に相手の女性が20歳だったとしても、34歳の男性が14歳も年下の女性とこのような派手なノリで飲み会を楽しむこと自体が、ほぼ同世代の私の感覚では違和感しかありません。

もちろん小山氏と年齢の近しい女性でこのノリを好む人はあまりいないからこそ、年の離れた二十歳前後の女性が一緒に飲んでいるのかもしれませんが、それならばもう初めからかなりリスクが高い行為であり、遅かれ早かれやらかしていたことでしょう。

また、「この被害者の女性は普段からNEWSに関係を匂わせていたのだから、被害者も悪い!」のように言う人もいました。確かに、ジャニーズほどのビッグタレントともなれば、その肩書き目当てのミーハーな一般女性もしくはプチ芸能人の「取り巻き系女子」たちが群がって来るのも不思議ではありません。

でも、取り巻き系女子のような「承認欲求をこじらせている人」は、いつ裏切られて私生活に関する情報を流されるか分からないので、リスクマネジメントをしっかりしているタレントやアイドルであれば、男女ともに相手にしないのが普通です。ところが、小山氏はあのようなどんちゃん騒ぎが大好きとも噂されているようで、その意識が甘かった可能性は高いと思います。

山口氏のケースでも前述の記事で、「ハニトラだー!」という声に対して、「万が一そうだったとしても、未成年者と分かって手を出したのなら、ハニートラップではなくもはや“ハニー自爆”」だと指摘しましたが、大物ジャニーズタレントが取り巻き系女子たちとどんちゃん騒ぎしている時点で、自ら爆弾の中に入り混むようなもので、タレントとして完全に自爆行為だと思います。どこにも小山氏を擁護するポイントはありません。

ライター情報: 勝部元気

株式会社リプロエージェント代表取締役社長。社会派コラムニスト。1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。専門はジェンダー論や現代社会論等。民間企業の経営企画部門や経理財務部門等で部門トップを歴任した後に現職。著書『恋愛氷河期』(扶桑社)。所有する資格数は66個。