てぃ先生に聞く男性保育士の想いと未来 「男性保育士という職業がスタンダードに」
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今、男性保育士が何かと注目を集めている。しかし、その数は女性保育士と比べるとまだまだ少ない。厚生労働省の「平成28年賃金構造基本統計調査」によれば、企業規模が10人以上の男性保育士は1,453人、女性保育士は25,351人と差が大きく、男性保育士は全体のわずか5%程度となっている。

そんな中、男性保育士は、どのような思いで仕事をしているのか。男性保育士として最も注目を集めている「てぃ先生」に、男性保育士のホンネを聞いてみた。


女性保育士に対して感じるホンネ


てぃ先生といえば、Twitterで保育園の園児たちとのハートウォーミングなツイートで話題の関東で働く男性保育士だ。



そんなてぃ先生は、女性保育士に対し、仕事面でどのようなことを感じているのだろうか。

「女性らしさを活かした保育をしていると感じます。幼ければ幼いほど、母性を求めるのが子供ですから、女性保育士の役割は非常に大きく、非常に多用だと思います。
ご家庭でママを求めるように、保育園では女性保育士に関わることで安心する子供が多くいます。保育を突き詰めていけばいくほど、女性保育士の重要性に気がつきます。女性保育士あっての男性保育士、そんな風に考えています」


男性保育士が強みを発揮する場面


では、保育士の仕事で男性が特に活躍できる場面はどのようなときだろうか。てぃ先生に男性保育士の強みを挙げてもらった。

「一番は、パパ目線(男性目線)で子供を捉えることができることかと思います。保護者への対応も同様です。また、子供から見ると、かっこいい憧れのヒーローのような存在になることができます。
これは個人的な見解になりますが、話や物事を進めるのが早い印象があります。俯瞰的に物事を見て考えられる人が多いと感じます。かといって女性がそうでないとは言い切れませんが。その他、やはり、一般的に男性が得意とする力仕事や運動系の活動などが強みかと思います」


男性保育士は「保育園にいるパパ」


続いて、特に男性保育士として、仕事上、何か心がけていることはあるかと尋ねてみた。

「『保育園にいるパパ』でいようと考えています。『先生』ではなく『保育園にいるパパ』としていることで、子供たちが自然と寄ってきますし、心を開いてくれます。
幼い子供に対する女性保育士の役割は非常に多用ですから、その中から、男性保育士だからこそできるフォローや、率先して前へ出て行うべき部分を理解して行うように気をつけています」


男性保育士はどうなっていくべき?


まだまだ少ない男性保育士。今、男性保育士に関してさまざまな意見が出る中、今後、男性保育士はどのようになっていくべきか。てぃ先生は以下のように話していた。

「ご家庭にママとパパがいるように、保育園にもママとパパ、男性と女性がいたほうが、子供の成長にとって良い影響を与えると考えています。
子育てに積極的なパパが増えてきたように、保育に積極的な男性が増えて、男性保育士という職業がスタンダードになると良いです。ママにしかできないこと、パパにしかできないこと、それぞれありますから、それが保育園の中でも実現できるように日々努力です」

(石原亜香利)


てぃ先生
Twitterのフォロワー40万人超、現役の男性保育士。
保育・子育ては楽しいものだということを、子供とのエピソードを交えて日々発信中。
書籍・コミック(アニメ化が決定)も発売中。
https://twitter.com/_HappyBoy