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温暖化の恐怖…氷河の後退で川が消えた!カナダ・ユーコン

2017年4月19日 06時00分 (2017年4月21日 10時07分 更新)

ユーコン川が流れるカナダ・ユーコン地区で一つの川が消滅した。温暖化による氷河の後退が原因だった(Jim Best/University of Illinois)

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 急速に進む地球温暖化の影響で、北極と南極の氷の面積が年々減少しているニュースは当サイトでもたびたびお伝えしているが、ユーコン川が流れるカナダ北部では、過去100年間で氷河が急速に減少した影響で、ベーリング海に流れ込んでいた雪解け水の流れが変わって、ひとつの川が消滅したのが明らかになった。



 アラスカと国境を接するカナダのユーコン州は、日本人にとっては、ユーコン川で馴染み深い場所だ。1万5000~2万年前に始まった氷河期に降った雪が海抜2000~3000メートル級の山間部に積もって、巨大な氷河を形成。ユーコン川は、氷河の雪解け水が北西に流れてベーリング海に注いでいる川だ。



 国際地質学誌『ネイチャー・ジオサイエンス』に4月17日に掲載された研究論文によると、米ワシントン・タコマ大学とカナダのサイモン・フレイザー大学の調査チームは昨年夏、ユーコン川周辺のフィールドワーク中に、支流のスリム川が干上がっているのに気づいた。その後の調査で、昨年5月26日~29日までのたった4日間で川幅が細くなって、川床が現れたことが判明した。



 地質調査を行ったところ、ユーコン川水系最大のクルーン湖の水位が数世紀前に12メートル下がった事実を突き止めた。さらにドローンを使って氷河全域の標高を計測した結果、クルーン湖の水位の低下が氷河の後退を招き、スリム川に流れ込む雪解け水の減少を引き起こしたことがわかった。



 この影響で、過去300年にわたってベーリング海に注いでいたスリム川は枯渇し、雪解け水の流れは、アラスカ湾に注ぐ別の川に合流したという。



 調査を行なったワシントン・タコマ大の地球科学者、ダン・シュガー氏は、「河川の消滅によって、魚や野生生物などの生態系に変化を引き起こすおそれがある。氷河の後退はカナダやアラスカだけにとどまらず、地球上のさまざまな地域で見られる現象だ」として、地球温暖化による深刻な影響だと指摘している。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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