<受刑者逃走1週間>空き家1000軒捜索妨げ 広島・向島

2018年4月15日 00時22分 (2018年4月22日 03時21分 更新)

逃走している平尾龍磨容疑者の捜索をする捜査員ら=広島県尾道市で2018年4月14日午前11時50分、平川義之撮影

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 愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から受刑者が逃走した事件は15日、発生から1週間を迎える。指名手配された平尾龍磨容疑者(27)が潜伏しているとみられる広島県尾道市の向島(むかいしま)では、広島、愛媛両県警と中国管区機動隊が延べ5000人の捜査員を投入しているが、現在も行方は分かっていない。手入れが行き届いていない山間部の果樹園や空き家が多いという島特有の事情が捜索の障害となっている。

 14日朝、島北部の岩屋山に捜査員が集合した。前日夜、「裏山から物音がする」との情報が近くの住民から寄せられたためだ。現場近くでは靴下やサンダルなどが盗まれ、車上荒らしにあった車からは平尾容疑者の指紋も検出されている。「ついに発見か」。捜査員は色めき立ったが、結局、身柄確保には至らなかった。

 向島は、東西約6キロ、南北約5.5キロ、面積約22平方キロで、人口は約2万2000人。もともと平地が少ない地形の上、農業者が減って放置された果樹園も多く、ヘリコプターからも見通しがききにくい。また島外に移り住んだ人の家など1000軒以上の空き家が点在。捜索には所有者や管理者の許可が必要で連絡が取れない場合は「外観に目立った異常がないか、目視で済まさざるを得ない」(捜査幹部)という。

 平尾容疑者はまだ島内にいるのか。ある捜査関係者は「現在も島の山中か空き家に潜み、逃走を続けている」とみる。付近で現在も窃盗被害が相次いでいること、橋を渡って島外へ出る車の検問が24時間態勢で続けられていることなどが根拠。