国交省:ダムの洪水調節に制度創設へ

2018年10月11日 17時29分

国土交通省が洪水調整のため創設する制度のイメージ

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 今年7月の西日本豪雨の際、ダムから放水した雨水によって下流域に浸水被害が出たことを教訓に、国土交通省は国管理のダムの利水容量を抑制して洪水調節容量を増やす制度の創設に乗り出した。自治体などとの交渉で、利水容量を譲ってもらう代わりにダム管理費の一部を国が負担することを提案したい考えで、来年度からの運用を目指す。

 国交省によると、豪雨が見込まれる場合は、ダムに雨水が流入する量を予測。ダムから水があふれないよう、あらかじめ貯水位を下げ、洪水調節容量を空けている。その際、農業用水や生活用水などのために確保している利水容量の一部を下流に放水しているが、気象予報を受けて短時間で放流する必要が生じた場合は、下流での浸水被害を避けるため放流量は限定的になる。

 西日本豪雨でも、愛媛県・肱川水系のダムは事前に放流して空き容量を確保していたが、貯水の限界を超える雨水が流入。短時間に大量の水を放流しなければならなくなり、下流域に大規模な浸水被害が出た。

 治水・利水目的のダムは、建設時に都道府県の水道事業部門などが人口予想や工場の誘致計画などに基づき、利水の権利を確保している。権利者はダム管理費を支払っているが、都市開発が進まないなどの事情で実際には利用されていない容量もある。

 こうした使われていない利水容量を年単位で譲ってもらうことで、あらかじめ空き容量を確保することができる。これにより、洪水調節容量を拡大させ、浸水被害の防止につなげたい考えだ。