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県大会で10年連続初戦負けの弱小校が起こした奇跡の裏側。三重県・白山高校「負け組たちの逆襲」

2018年8月22日 06時00分


東監督が就任した2013 年は5人だった部員は、現在56人。現場指導者も東監督を含め5人と多く、練習にも活気がある

三重県の弱小校による冒険は、甲子園初戦敗退で終わった。だが奇跡の記憶はまだ色あせていない。快進撃の裏にあったもの、それは根深いコンプレックスだった。

甲子園初出場を成し遂げた白山高校の日本一暑い夏を、野球ライターの菊地高弘氏がルポ!

■「リアル・ルーキーズ」と呼ばれて

松阪駅を起点にする名松線の車内で出発時刻を待っていると、ボックスシートの向かいに座った中年女性から声を掛けられた。

「もしかして白山高校に行かれるんですか?」

女性は私が「本当に2時間に1本しか列車が来ない」などとメモ帳にしたためていた姿を見て、白山高校を取材に来た記者だと思ったという。

「『ハクコウ』が甲子園に行くなんて、地元の人間は誰も信じられませんでしたよ」

白山の生徒と名松線の車内で乗り合わせることがあるという女性は、こんなエピソードを教えてくれた。

「ハクコウの生徒さんが車内の床にベタッと座っていて、私が通りにくそうにしていたら、近くで床に座っていた別の生徒さんが『おい、どいてやれや』って言ってどかしてくれたんです。かわいい子たちなんですよ」

名松線は松阪―伊勢奥津を結ぶローカル線で、白山高校の最寄り駅である家城(いえき)駅を通るため、同校の生徒も多く利用する。白山高校野球部の東拓司監督は苦笑交じりにこう言った。

「白山の生徒ばかりが乗るので、『人に見られる』という意識がないんですよ」

そして、東監督は続けた。

「白山の生徒にとって、名松線に乗ること自体が劣等感の始まりなんです。松阪駅には近鉄線も出ているんですが、通勤する人など利用者が多くて本数も多い近鉄線に比べて、名松線は2時間に1本しか出ない。他校の生徒が近鉄線に向かうのを横目に見ながら、白山の生徒は名松線に乗り込むんです」

そんな白山の甲子園出場は、全国に大きな衝撃を与えた。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

「県大会で10年連続初戦負けの弱小校が起こした奇跡の裏側。三重県・白山高校「負け組たちの逆襲」」のコメント一覧 3

  • 匿名さん 通報

    ヤンキーは基本かまってちゃんだから、ちゃんとしたレールに乗せてあげれば思わぬ才能を発揮する。あ、ヤンキーとDQNは別物だからね。DQNは手の施しようがない。

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  • 匿名さん 通報

    例に出している学校は確か偏差値50かそれ以下じゃないか?それと公立高校で”スカウト”をしているのはいかがな物かと思うけどな。

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  • 匿名さん 通報

    白山高校 ハクコウと言っていますが、違いますよ。はくさんこうこう です。

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