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【柔道】代表選考に内定システム導入 男のロマン「全日本」の価値どうなる

2017年3月14日 16時30分 (2017年3月14日 20時11分 更新)

王子谷剛志(右)が上川大樹を破った昨年の全日本選手権決勝。この熱戦も有名無実化する

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 現実とロマンのはざまで揺れ動く柔道界が出した決断は――。全日本柔道連盟は13日、都内で理事会を開き、国内主催大会で使われている女子選手の白線入りの黒帯を廃止し、男子と同じ黒一色の帯に統一することにした。国際柔道連盟は1999年に男女を差別するものとして白線入りの帯を廃止していた。


 また世界選手権代表選考について新たに「内定システム」の導入を決めた。世界選手権と12月のグランドスラム東京大会を連覇した選手に、翌年の世界選手権代表の内定を与えるもの。今年の世界選手権(8~9月、ハンガリー)から2年間を対象とし、2020年東京五輪の選考については改めて協議する。


 これまでは4月に決定していたが、本番まで4か月という短い準備期間が問題になっていた。レスリングは前年の世界選手権の3位以内、競泳も優勝者をリオ五輪代表に内定させ、腰を据えた強化で結果を残した。全柔連の金野潤強化委員長(49)は「現場の監督、コーチからの要請が非常に強かった。できるだけ早く選手選考を終えて、よりいい体調、戦略で臨みたい」と説明した。


 だが、このシステムは国内大会の盛り上がりに影響が出る可能性がある。特に男子の100キロ超級は例年、4月29日の全日本選手権が最終選考会。階級によっては2人派遣となるため、全日本が選考対象から外れることはないが、仮に内定者が出た場合、日本一を決める格式高い大会に1番手の選手が出場しないケースも生まれかねない。


 全柔連幹部は「全日本は男のロマン。内定者であっても出てきます」と言い切ったものの、根拠は何一つない。別の関係者は「そりゃあ、影響あるでしょう。マーケティング的な観点からもね」と否定しなかった。ルールにおいても独自性を持つ全日本選手権の意義が揺らぎそうだ。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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