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火炎瓶を投げた男を目撃!現場にいたマンガ家が語る恐怖【杉並・サンバ祭り火炎瓶事件】

2016年8月8日 18時04分 (2016年8月8日 18時12分 更新)

火炎瓶のようなものを投げていたおじさん/イラスト:堀道広

「サンバ祭りの列を追っていたら、斧みたいな形状のものが上から飛んできたんです。放物線のもとをたどったら、アパートの3階のベランダに上半身裸のおじさんがいました。目がヤバかったです」

 そう語るのは、昨夜、東京・杉並区の商店街で起きた「サンバ祭り火炎瓶事件」の現場にいた漫画家の堀道広さん(41歳)。

⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=566200

 8月7日(日)の19時半頃、京王井の頭線の富士見ヶ丘駅前の商店街で、南から北に向けてサンバ祭りの列が行進していたところ、住宅3階付近から火炎瓶のようなもの(ボンベとビンを合体させたもの)が列に向かって投げられ、1歳の女の子を含む15人が火傷などの怪我を負った同事件。容疑者の男性(68歳)は住宅3階で首吊り自殺を図り、本日未明、搬送先の病院で死亡しました。

◆親子のあいだに“火炎瓶”が

 妻と子と3人でサンバの列に参加していた堀さんは、事件の一部始終を目撃していました。火炎瓶のようなものは計5回ほど投げられ、最初の2発は「不発」だったそう。

※堀さんがTwitterで投稿した犯人のアパートの外観写真

⇒【Twitter】はコチラ https://twitter.com/ookinaosewa/status/762236604064739329

「3階にいたおじさんは社会に対して悪意をもっているような表情をしていたので、直感的にあぶないと思いました。でも、1発目のときは周りで気づいている人も少なく、みな無反応でした。

1分後、列が動いてそのおじさんの家の前くらいにきた時に、僕から5メートルくらいのところに2発目が落ちてきたんです。よく見たら、ボンベにビンがくっついたようなものでした」

 幸い2発目もビンが割れず火は上がりませんでしたが、「近づいたらヤバいやつだ」と思った堀さんは、「何、何?」と近づこうとする人たちを「ダメダメダメ!」と止めていたそう。そのすぐあとに、堀さんとその2メートルほど前にいた妻子とのあいだに3発目が飛んできたのです。

「ビンが割れて火が上がると、僕たちよりその近くにいた別の子供の髪の毛やおばあさんの足が燃えはじめ、みな地面をゴロゴロと転がったりしていました。正直、2発目までは、もしかしたらイベントの演出かもと思ってたんです。でも燃えている人たちを見て、あ、やっぱり違うんだなって。頭が追いつかず、恐怖よりもそんなことばかり考えていました」

 でも、数秒後、我に返った堀さんは、妻と子を連れてなるべく現場から離れたそう。

「とにかく、あのおじさんの射程範囲から逃げなければと思いました。現場から離れると、自分の足が震えていることに気づきました。そこで初めて恐怖を感じたんです。広島の原爆の日が近かったこともあって、現場の光景が爆撃の被害にあった人たちのイメージと重なりました。戦争が起きたらこんな感じなのかもしれないって」

 その後、人の列は火が上がった場所を中心に輪を描くように空間ができ、4発目、5発目は誰もいない輪の中に投げ込まれ、それ以上の怪我人は出なかったようです。「4発目以降は、もはや人を狙う気がないようにも見えました」と振り返る堀さん。

 現場にいながらも運よく被害を免れた堀さんですが、実は彼、これまでも世間を賑わす事件に巻き込まれていたのです。

◆巻き込まれ体質!? 地下鉄サリン事件、レーシックの集団感染事件にも…

 1995年3月19日、深夜バスで富山から家出同然で上京した当時19歳の堀さんは、東京を散策して疲れ果て、地下鉄丸ノ内線の駅のホームのベンチで寝入ってしまったそう。その翌20日の朝8時頃、誰かに起こされたと思ったら……

「警察の人に『大丈夫?』って起こされて。その朝起きたサリン事件の被害者か加害者と思われたみたいで、事情聴取のために警察に連れていかれました……」

 幸い、すぐに疑いは晴れたようです。そして次に巻き込まれたのが、2008~2009年に起こった銀座眼科の集団感染事件。一時は左目が失明寸前の状態にまで陥ったそう(過去に日刊SPA!でも取材)。

「診てもらった病院の医者が同様の症状の人を診たことがあり、感染症に効く目薬を早い段階で処方されたことで運よく視力が回復しました」

 被害者は68人にものぼり、2012年に被害者たちが損害賠償を求め、銀座眼科に対し集団訴訟を行ったのですが、堀さんはその原告代表も務めていました。

 巻き込まれ体質なんですね、という筆者の言葉に対し、「そんなこともないんですけどね。そろそろ漫画家として注目されたいです……」と堀さん。

『耳かき仕事人サミュエル』(青林工藝舎)など味わい深い漫画やイラストで人気の堀さんですが、その謙虚でのほほんとした姿勢に巻き込まれ体質の片鱗を見たような気がしました。もう巻き込まれないでくださいね……。

 

【堀 道広さん プロフィール】

1975年 富山生まれ。石川県立輪島漆芸技術研修所卒。1998年『月刊漫画ガロ』でデビュー。現在、漫画誌『アックス』(青林工藝舎)や雑誌『 POPEYE』(マガジンハウス)などで連載する傍ら、金継ぎの仕事も行っている。

HP:http://michihiro.holy.jp/

<TEXT/女子SPA!編集部>

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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