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世界のトレンドはここから。フランスのフードビジネス最新事情

2017年4月10日 21時45分 (2017年4月18日 18時05分 更新)
華やかな文化が人々を魅了するフランス。海外からの訪客数は長く世界一に君臨し、圧倒的な人気を集めています。

忘れてはいけないのが、フランスは食糧自給率100%の農業大国であること。農業にちなんだ恒例の「パリ国際農業見本市2017」が今年も開催されました。一方日本では、農業に関わる人の人口の減少や、食料自給率の低さが問題視されています。フランスは農業に本気、その現在をレポートします。

仏大統領も訪れる、国を挙げた大イベント


2017年2月25日(土)~3月5日(日)、パリのポルト・ド・ヴェルサイユ見本市会場で開催された「パリ国際農業見本市2017」(Salon International de l'Agriculture 2017)は、今年で54回目。1964年から続く由緒正しき見本市です。


会場の広さは東京ドームの約3倍。来場者は例年60~70万人で、フランス国内のイベントとしては集客数第2位を誇るとか。いかに大規模であるかが想像できます。来場者はパリからが59%、その他のフランス国内からは39%、海外からの来場者は2%という内訳からしても、フランス国民の食への関心の高さを物語っています。

一般客とビジネス客のほか、政治家が多く訪れる見本市で、オランド大統領やカズヌーヴ首相のほか、各国の大使も視察に来場したそうです。

農業の振興と、教育・食育も目的に


会場は、「畜産」「穀物・野菜」「加工産品」「農業サービス」の4つに大別され、出展数は約1000。農業だけでなく、チーズやハム、フォアグラ、ワインなど、食通にはたまらない展示の数々。試食・試飲スペースやレストランやバーなども数多く用意されています。


出展のもっとも大きな目的は「物販」。さらに、品評会で表彰されればブランドに箔がつきますし、消費者と対話したり新たな顧客を獲得したりするためのコミュニケーションの場にする生産者もいます。

フランス産品のすばらしさを国内外に広めるという目的に加えて、現在は農業の振興も大きな目的。農業を誇るべき仕事として評価してもらい、より効果的な未来の農業を追求していきたいという狙いがあります。イベントでは、明日のフランスの農業を担う農業学校や農業職業訓練学校の生徒たちがボランティアでお手伝いを買って出ます。


また、子どもへの教育・食育の場にもなるような工夫もされていて、子どもの入場者はなんと約283,000人。このイベントは私たちが普段食べている食材はどういうものなのか、農業とはどういうものなのか、親が子どもに伝えるためにファミリーでの来場も多いそう。会場では農業の話に真剣に耳を傾ける子どもたちの姿も。

日本ではありえない、3,200頭もの動物が登場


さまざまな展示がなされるなか、目を見張るのが動物の多さ。牛、豚、羊、山羊、馬、ロバ、ウサギ、さらにはペットの犬や猫にいたるまで、約3,200頭もの動物が集合する畜産パビリオンは、数あるパビリオンのなかでも1、2を争う人気のスポット。


フランス各地から輸送されてきた動物たちが、寝たり歩いたり草を食べたりしてありのままに過ごすさまは、まるで農場。日本ではまず考えられないスケールの大きさに驚きます。ちなみに、3,200頭のうち、品評会に出店されるのが約2,600。あとはふれあいコーナーにいて、子どもたちなど多くの人を癒しています。

毎年2月下旬からスタートするこの「「パリ国際農業見本市」。冬にパリ旅行の計画があれば、ぜひ訪れてみては? 自分のビジネスに生かせる意外なヒントや、フランス国民の食への関心の強さをあらためて知ることができるはず。

[パリ国際農業見本市2017(Salon International de l'Agriculture 2017)]

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

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