女性とくらべて、あまりオープンに語られることがない「男性の婚活」。彼らはどんなふうに、未来の奥さんを探しているのでしょうか?
15年で約350組の成婚をプロデュースしてきた結婚相談所ganmiの三島さんは、プロフェッショナルな知恵とワザで多くの男女に貢献してきました。
とはいえ、結婚相談所の所長も人間です。世話をする場合に、得意・不得意もあるのではと質問してみたら、意外な“苦手業種”があがりました。
「結婚したい男性の職業」ランキングの上位に必ず入る職業です。それは一体なんの仕事でしょう。
◆結婚アドバイザーですらお手上げの職業は…
そんなこと打ち明けてくれていいんですか? と心配する記者を前に、三島さんは笑いながら「いいのよ」と本音をぶっちゃけてくれたのです。
「結婚相談所に入会する医者ほど、変な人はいないと言っていいでしょう」と三島さん。
え? むしろ1番人気で取り合いになるものだとばかり!
「医者は女医や看護師などとの職場結婚や、友達や先輩の紹介、さらに婚活パーティーでも相手を見つけるのに不自由のない人たち。それなのに、結婚相談所に入会するというのは、よっぽどの理由があるの」
その顕著(けんちょ)な理由とは、ズバリ、理想の条件が高すぎることだそうです。
「これは他社の相談所から聞いたことだけど、42歳で入会して、現在48歳の医者が、理想をどんどん釣り上げてくるらしいの。最初の条件は、才色兼備で料理ができて家事が完璧で、スタイル抜群で10歳以上年下。
相談所として『あり得ない…』とため息がでそうな条件だけど、運よく一度決まりそうになったのね。でも婚約直前に女性から断られたそうよ。理由は『幸せになれそうもない』という女性の直観」
女性の直観はあなどれませんね。その後、その男性は女優の榮倉奈々似がいいとか、20歳以上年下の27歳までなど、どんどん条件を釣り上げてくるそうです。
「自分を顧(かえり)みないで、どんどん理想を高くしていく男性というのは、心のバランスがとれていない証拠。結婚相談所で条件を釣り上げてくる医者は、こちらもお手上げです」
そういえば、参加者のほとんどが医者という婚活パーティーに参加したあるアラサー女性が、「話が弾まなくて楽しくなかった」と嘆いていました。医者という高スペックな男性でも、コミュニケーション力が不足すると、婚活で苦戦するのでしょう。
◆お見合いで「セフレがいる」と宣言してきた男性
また婚活アプリやパーティーで気をつけたいことを、三島さんは次のようにアドバイスしてくれます。
「結婚願望のある人は、まず婚活もアプリなどを上手に活用してもらいたいですね。でも注意してもらいたいのは、真剣に探している人に交じって、セフレ目当てや変態シュミの男性もいること。
別の結婚相談所のケースだけど、お見合い中に『セフレがいる』と打ち明けてきた変な男がいたそうです。結婚相談所には横のつながりがあるから、常に監視して変な人がいたらすぐ退会してもらうけど、婚活アプリやパーティーで変態を見つけてブロックするのは、難しいかもね」
「でも直感で『なんだかおかしい』のは、本当におかしいので、すぐに引くことをオススメします」
三島さんのウォッチングによれば、カラダ目的の男性は比較的内向的なタイプにもいて、婚活アプリで巧みに女性を誘ってくるそうです。
また医者の中には、スワッピングが趣味などのおかしな人もいるから要注意。医者だから何でもOKと受け身でいると、事故ってしまうこともあるので、気をつけたいものですね。
◆結婚する気がないのに婚活しているクセ者!
また最近は非結婚主義が増えているため、婚活の現場にセフレを求める男性も増えているとか。女性は注意が必要です。
「離婚するとき、多くの男性は慰謝料や財産分与でお金を取られます。そのため『結婚は割が合わない』という非結婚主義が増えています。非結婚主義者の中には女性を落とすことだけに燃えているバブル世代のエロおやじのような30代、40代も隠れているので、気をつけてね」
セフレ目的の非結婚主義者たちは、幸せな結婚をしたいという女性の願望も、将来の夢や希望も無視してひたすら己の欲望に走るオオカミです。おかしいと感じたらさっと引くか、運悪く付き合ってしまったら、これも勉強だったとすぐに退散することが大事です。逃げるが勝ち! なのですから。
―「婚活してる男性」ってどんな人? vol.4―
<TEXT/夏目かをる イラスト/ただりえこ>
【夏目かをる】
コラムニスト、小説家、ルポライター。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆~恋、のような気分で♪」更新中
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