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2018年から変更! 配偶者控除で注意すべき2つのポイント

2018年2月14日 05時58分 (2018年2月17日 05時55分 更新)
子どもが4月から保育園に入る、小学校に入学するなど、少し環境が変わる機会に「そろそろパートでも始めようかな」と考えているママもいるはず。

ところで、2017年3月に税制改正法が成立したことで、2018年から配偶者控除が改正されることになったことをご存じだろうか?

「配偶者控除」とは、配偶者を持つ人の生活費用が配慮され、税負担が軽減される制度のことだが、いったい何が変わったの? ファイナンシャルプランナーの小谷晴美さんに聞いた。

「これまで、配偶者のいる人は配偶者の給与収入が年収『103万円以下』であれば、収入にかかわらず、所得から38万円の控除が受けられました。しかし、2018年からはそもそも配偶者を持つ人の所得が1000万円を超える場合、配偶者控除がゼロになり、900万円以上の場合は減額されるようになったのです」(小谷さん 以下同)

●配偶者控除は縮小し「配偶者特別控除」が拡大!

あれ? ニュース記事などではよく「配偶者控除が拡大された」と書かれているけど、「拡大」じゃない…?

「実は、配偶者控除は拡大されたのではなく、縮小されたことになります。一方で、拡大されたのは『配偶者特別控除』なんです」

配偶者特別控除とは、配偶者控除が受けられない場合であっても、配偶者の所得に応じて、一定額の所得控除が受けられる制度。

これまでは、たとえば妻の収入が103万円を超えると、配偶者控除が受けられなかった。この場合、夫の所得が1000万円以下の場合は、妻の収入141万円まで「配偶者特別控除」が受けられた。

それが、今回の制度改正により、「配偶者特別控除」に適用される妻の収入が201万円(所得123万円)まで拡大。もし配偶者控除と同額の「38万円」の控除を受けようと思うなら、150万円(所得85万円)までに広がったそう。

ちなみに、妻の収入が150万円を超えても、控除額が段階的に減るだけで、世帯手取りが減少するわけではない。

「例えば、妻の所得が150万円を2万円超える152万円だったとすると、夫の控除額が2万円分減ります。それで『プラマイゼロだから、無理して働かなくて良い』と思う方がいますが、それは違います。『控除』が2万円減るというのは、税金をかける前の課税所得が2万円分増えるということです」

小谷さんは以下のように説明してくれた。
<夫の所得500万円のとき>
所得税5%+住民税10%=15%の税金 
控除が減る2万円分×15%分→3000円分が税金として増える。
※妻の収入が2万円プラスになった分、税金は3000円増える。しかし、トータルで見ると、世帯収入は1万7000円増える。

このように、妻の収入が増える以上に夫の税金が高くなるわけではない。要点をまとめると、以下の通りだ。

ポイント1)「配偶者控除」は縮小。
・所得1000万円超の高所得者は、配偶者控除が受けられなくなった。
・所得900万円以上1000万円以下は、控除額が減じられた
・配偶者の年収制限は103万円のまま変わらない。

ポイント2)世帯主の所得が1000万円を超えない家庭では、「配偶者特別控除」は拡大。
・配偶者控除と同額の38万円の控除を受ける配偶者の年収が150万円までに拡大。

複雑でわかりづらい「配偶者控除」。単純に「拡大」と言って、すべての世帯が喜べるものではないものの、とりあえず103万円の壁を超えて働く配偶者にとっては、追い風になりそうだ。
(取材・文:田幸和歌子 編集:ノオト)

※図版はいずれも小谷さん提供
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