マサチューセッツ工科大学卒のある科学者が「入浴はもはや不要」というボディミストを開発し、この7月から本格的に商品の販売がスタートした。「1分でも長く眠っていたい。
朝のシャワーすら面倒」という人々は興味津々であるようだ。

マサチューセッツ州ケンブリッジの化学薬品メーカー「AOBiome」が今年7月にデビューさせた、シャワーも入浴も不要になるというボディミストが注目を集めている。この商品の開発に尽力したのは、名門「マサチューセッツ工科大学」の卒業生でケミカルエンジニアとして活動しているデイブ・ホイットロック氏。メディアの取材に「私自身12年もシャワーすら浴びていません」と語る本人の肌はスベスベである。

「私たちはどうも無菌イコール清潔と考えるところがあるが、それは違う。バクテリアも悪いものばかりではなく、わずかであれば人の健康に役立つものもある」とAOBiome社。
こうして開発されたのが、悪臭の原因を化学的に分解するバクテリアを含む無色透明の液体であった。商品は「マザー・ダート(Mother Dirt)」と呼ばれるシリーズで、ほかにはクレンザーとシャンプーが販売となっているもよう。そのミストを1日2回肌に吹きつけることで、臭いがなく適度に潤った肌を保つことができるという。

同社の公式ウェブサイトのオンラインショッピングのページによれば、“Mother Dirt AO+Mist”というそのミストはボトル1本で49ドル。決して安くはないが「アンモニア酸化細菌(Ammonia Oxidizing Bacteria)」というバクテリアを含んでいることにより、肌の保水力と皮脂のバランスが徐々に取れてくるそうだ。なお開封したら常温で4週間、冷蔵庫で6か月で使い切らなければ効き目はなくなるという。


「1日にもしも10億人の人々がこのミストを使用するようになれば素晴らしいのに」と語るホイットロック氏。世界の国々が間もなく直面するようになる水不足、そして各種の化学薬品による海洋汚染はかねてからの問題であった。ホイットロック氏のような発想から新しい商品が今後も次々と誕生するよう期待せずにはいられない。

※ 画像はbetaboston.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)